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リー・リトナーやラリー・カールトンのように目立つ存在ではないけど、いぶし銀のプレイでファンを唸らせるジョン・トロペイ。コーネル・デュプリーなどもそうだが、スタジオ系のギタリストというのは、参加作品は多いのに意外とリーダー作は少なく、トロペイも例外ではない。それだけにこれは待望のアルバムだが、内容がこれまた素晴らしいの一語に尽きる。
スティーヴ・ガッド&アンソニー・ジャクソンとのトリオ演奏のほか、ソロ・ギターやデュオ、さらにサックスやオルガンを加えた編成で演奏している。フュージョン・ギタリストとして注目を集めたトロペイだが、実はジャズ・ギタリストでもあるんだよ、という点をアピールするかのように、エリントン、ウエス・モンゴメリー、キャノンボール・アダレイ、クリフォード・ブラウンらのジャズ曲を集中的に演奏しているのが一番の特徴だ。といっても、そのギターは本来のR&Bテイストを失わず、時に優しく、時にグルーヴィに語りかける。いやあ、実にいい味を出しているなと思わずウットリの演奏だ。(市川正二)
メディア掲載レビューほか
フュージョン・ギタリスト、ジョン・トロペイのアルバム。自身が影響を受けたウェス・モンゴメリー、デューク・エリントン等のジャズ・ギタリストのスタンダード楽曲を、スティーヴ・ガッド、アンソニー・ジャクソンとのトリオ編成を基調に演奏した全11曲を収録。 (C)RS