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似た者同士のハリー・アレンとスコット・ハミルトンの2テナー編成というところがなんといっても魅力。2テナーというと、アル・コーン&ズート・シムズとかジーン・アモンズ&ソニー・スティットとかを思い浮かべるが、そうした2テナーの伝統をきっちりと継承したうえで、コラボレーションの妙を存分に聴かせてくれる。それにしても、この2人を組み合わせたアイディアは秀逸だ。スタイル的にもコンセプト的にも、まるで兄弟みたいな2人だからだ。年齢的にはハミルトンのほうが上でも、時に双子みたいにも思えてくるから不思議だ。リーダーはアレンだが、演奏は両者が互角の立場でソロを競い合っている。
バトル的なおもしろさだけでなく、サックス2本が奏でるハーモニーの豊かさにも魅了される。フォー・ブラザーズ(ハーマン楽団)やレスター・ヤング(ベイシー楽団)のレパートリーを嬉々と演奏する姿に、聴く側も思わずニンマリだ。(市川正二)
メディア掲載レビューほか
ジャズ・サックス奏者、ハリー・アレンと、テナー奏者、スコット・ハミルトンによる共演作。「ザ・ロンサム・ロード」「ロビンズ・ネスト」「ジェイクス・ラメント」他、全11曲を収録。 (C)RS