「ジャズは何と言ってもモダン・ジャズだ!」という人も聴いておきたいこのアルバム。レスター・ヤングの1938年9月28日の録音(1曲目〜10曲目)では、スイング感充分であり、ピアノレスのセクステットによる楽しさ溢れる演奏が聴ける。特に6曲目の「ゼム・ゼア・アイズ」では、ギタリスト、フレディ・グリーンのボーカルが聴けます(唯一のボーカル録音)し、9〜10曲目の「ペイジン・ザ・デビル」では、レスター・ヤングのクラリネット演奏が聴けます。これがまた上手いのです。勿論、彼のテナー・サックスは、ソフトで優しいのですが、「アイ・ウォント・ア・リトルガール」(7〜8曲め)でややハードな演奏も聴けます。スイングからモダンへのスタイルの移行が聴けます。
11〜18曲目は、1944年3月27日のセクステット録音で、13曲目の「ジョジョ」と14〜16曲目の「アイ・ガット・リズム」では、よりハードな演奏を楽しめます。後に続く、チャーリー・パーカーやジョン・コルトレーンなども彼の演奏に学ぶ事が多かったそうである。