昨年9月のデビュー以来、自由で柔軟な感性により生み出されるサウンドが、世代や国境を越えて支持され続けるSKETCH SHOW。バルセロナ「SONAR 2003」やロンドンの「CYBERSONICA 03」イベントにも出演。国内外から熱い注目が集まる中、約10か月のレコーディングを経て、ついに待望のセカンド・アルバムが完成!コーネリアス・リミックスヴァージョン、“NIGHT TALKER”のSafety Scissorsミックスヴァージョン、そして、朋友坂本龍一との共作である「MARS」と「ATTENTION TOKYO」を含む全12曲。電子音で紡ぐ、新しくも普遍的に心に響くサウンド。まさに既存の枠にとらわれることのない2人がポップ・ミュージックに空けた風穴とも言えるアルバムです。
高橋幸宏+細野晴臣によるスケッチ・ショウのセカンド・アルバム。前作のミニ・アルバム『tronika』は北欧エレクトロニカ的傾向を強めた作風だったが、今回はそれをさらに突き詰めたような作品になった。粒子のような電子音とアコースティック楽器との絡みはいっそう繊細に、かつ緻密になっているし、必要最低限というくらいに音数を絞り、全体の質感も平坦に徹している。シンプルでミニマルなアプローチだ。
メロディーはよりシリアスに、よりセンチメンタルになり、やや沈みがちなトーンではあるが、手触りはほのかにやさしくあたたかい。「CHRONOGRAPH」の珠玉といえるメロの、なんと美しいことか。これまで2人は独自のエレクトロニカを模索してきたが、本作でシンプルな音とメロディーという純化したスタイルにたどり着いた。究極の傑作である。(小山 守)
細野晴臣と高橋幸宏によるユニット、sketch showのセカンド・アルバム。 (C)RS