商品説明
70年代末にUKでパンクが、80年代後半にUSでグランジが勃発したのと、00年代の日本の状況は非常に似ている。が、だからといって矛盾を直視した痛みを伴う表現をするバンドばかりかと言えば、むしろこの国は逆の方向に遁走しているように見える。その中で、まさに日本のグランジとして登場したのがART-SCHOOLだ。
しかし、全編窒息しそうなテンションに満ちていた1作目に比べ、この2ndでは曲数も10数曲を収録し、轟音の中にも透明感のあるヒリヒリするような楽曲だけでなく、ひたすらに美しいメロディに「叶わなさ」を潜ませる表現力も身に付けて、人間としてタフになったことを証明した。タイトルも示唆しているように、両義性を具体化できるようになったリアリティを確認してほしい。ジャンルのせいでこのバンドを遠ざけているなら、後悔必至。(石角友香)
レビュー
ポスト・グランジ世代の狂気と虚無を轟音ギターに乗せて解き放つ4人組。約1年ぶりのセカンド・アルバムは、さらに暴力性を増しながらも、絶望の中に一縷の光を見出したかのような清らかな空気が流れている気がする。CDエクストラで2曲のPVを収録。
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)