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藤田敏八監督が、秋吉久美子主演で描いた、『赤ちょうちん』に続く青春映画第2弾。学生街で運送業を営む小島秋夫(林隆三)のもとに、男と同棲しているはずの妹・ねり(秋吉)が突然鎌倉から帰ってきてしまう。父母を亡くしている兄妹ふたりの生活がふたたび始まる。やがて秋夫はねりに花嫁衣装を買ってやり、同棲相手の耕三のもとへ帰るように諭すのだが…。
単に兄と妹の生活を描いた作品ではなく、一種の近親相姦的関係を思わせる描写がこの映画の持ち味。一見可愛いが無軌道で大胆というねりのキャラクターは、まさしく当時の秋吉のイメージそのもの。ふらっとやって来て、いつの間にか消えていく。妹という身近な存在でありながら、手を伸ばすとするりと逃げる、そんな微妙な兄との関係性が70年代の風景と共に刻まれた名編。(斉藤守彦)
レビュー
監督: 藤田敏八 脚本: 内田栄一 出演: 秋吉久美子/林隆三/伊丹十三/片桐夕子/村野武範
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)