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実相寺昭雄監督のテレビドラマ作品や中篇映画、実験作品などを1枚のDVDに収録。まず『青い沼の女』は、泉鏡花の『沼夫人』をを現代に置き換え、友人の妻を死なせた男の夢幻的サスペンスがオールセットの人工美で映像化されている。『火曜サスペンス劇場』枠で1986年に放映された。『宵闇せまれば』は、実相寺監督の劇場用映画デビューとなった中篇。若者4人がアパートの密室でガス栓を開け、どこまで我慢できるかという危険なゲームを実行する。脚本は大島渚。『春への憧れ』は、『波の盆』で使用されたEC-35カメラのデモンストレーション映像として、早春の大和路をイメージ、スケッチした作品。『東京幻夢』は、ある青年の性的幻視を全編映像と音だけで構成して描いたハイビジョンのデモンストレーション映像で、この後実相寺監督はハイビジョンを駆使した『帝都物語』を撮ることになる。最後の『「12月8日、晴れ」-路面電車考』は、実相寺監督作品ではなく、彼が出演したドキュメンタリー。都電荒川線沿線で育った彼の鉄道に対する想いがつづられていく。長篇劇映画と異なり、なかなか観られる機会のない作品ばかりなだけに、実相寺作品を研究する上でも実に貴重な映像集といえるだろう。(的田也寸志)
レビュー
プロデューサー: 山口剛/大木淳吉/宍倉徳子 監督: 実相寺昭雄 原作: 泉鏡花 脚本: 岸田理生 撮影: 中堀正夫 音楽: 三枝成章 出演: 山本陽子/中山仁/田村亮/堀内正美/原知佐子/原保美
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)