お店でDVD借りてください。
この作品は90年ほど昔の作品ですが十分鑑賞に堪えます。笑いあり、しんみりとした涙あり、そして余り面白くない「サーカス道化達のコント」あり(笑)で。茶化しちゃいましたけど、チャーリーが道化テストでやらされてた「ウィリアム・テル」のコントは昔の舞台時代からあるお約束芸で、歴史の勉強にはなります(^^)。
なぜか実の娘に酷薄に当たるサーカス団長の父という設定が理解できないきらいはありますが、玄人にも一般の観客にも好まれる佳作、初期の頃のアカデミー特別賞を受賞した作品というのも頷けます。この作品撮影の期間中、チャーリーは2度目の結婚相手リタ・グレイとの離婚、撮影所の火災被害、とどめがサーカスラストシーンに使う荷馬車を学生達に盗まれて燃やされるという悲劇に見舞われたりして、公私共に随分な Tough Time を過ごしました。僕、同情しますが、辛かったからこそ作品に数々のアイデアと汗をつぎ込めたのかも知れません。後年、チャーリーはサイレントの本作に自身の声による歌を入れたので、現在のDVDではそれが聞けます。DVD「黄金狂時代」冒頭のチャーリー自身によるナレーションと一緒ですね。
さて、この時期のチャーリーに一人の日本人が弟子入りしてました。遥か後年、日活芸術学院院長となられた牛原虚彦監督(1985年没)で、THE CIRCUS が撮影開始されたのと同じ1926年正月から7ヶ月余りをラ・ブレア通りのチャップリンスタジオで過ごしました。真面目に研鑽を積み、アメリカを去る頃にはチャーリーから非常な信頼を得て、その後もお付き合いは続きました。故淀川長治先生の著書「私のチャップリン」の巻末がこの牛原監督との対談になってて、本作撮影の裏話など今となっては宝のような情報が記録されています。(チャップリン撮影所屋内スタジオ全焼の悲劇は牛原監督が去った後9月28日に起こりました)
牛原・淀川対談によると映画冒頭5分くらいで出てくるヴェニス(オーシャン・バークとサンタモニカの間にある遊園地)のロケで、スリのS.マーフィとのからみから子供のホット・ドッグのシーンにはいる、あの盗み食いのシーンを6週間ほどやったとか。他はライオンの檻内のシーンや虎との鉢合わせ、サーカステント高所でのモンキー・アクトを交えた綱渡りとか、スタンド・イン無しでチャーリーは全部自分でこなしたそうです。下にネットも張らない恐怖の中で繰り広げられる滑稽の凄みにはただ脱帽するばかり。
綱渡りのアイデアは、昔からの協力者で本作でも道化役で出演するでぶっちょヘンリー・バーグマンへの相談の中から固まったとか。ヘンリーの指導の下、映画にある練習シーンのように実際のチャーリーも30cmほどの高さに渡した綱を歩くことから開始して、徐々に天井の高さまで上げた(練習では下に網あり)のですが、チャーリーは一度も落ちなかったといいます。チャーリーの身体能力の高さは昔からですが、この37歳の頃でもまだ衰えておらず、アクションとしては最大の見せ場になっています。
本作のヒロイン、マーナ・ケネディーはチャーリーの悪妻リタの幼馴染、美男のレックスを演じるのはチャーリーとは兄妹のように仲が良かった女優マリオン・デイビスからの紹介で知り合ったクロッカー銀行の御曹司ハリー・クロッカー(この映画や、街の灯の助監督も勤めています)です。
サーカス コレクターズ・エディション [DVD]
フォーマット | ブラック&ホワイト, ドルビー |
コントリビュータ | マーナ・ケネディ, チャールズ・チャップリン, アラン・ガルシア |
稼働時間 | 1 時間 9 分 |
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商品の説明
Amazonより
スリに間違われたチャーリーが警官に追われて逃げ込んだサーカス団には、団長に責められてばかりの娘がいた。チャーリーに道化のセンスを感じた団長は、テストしてサーカスで雇おうとするが…。
『サーカス』は約2年の歳月をかけて製作された「芸」「ギャグ」「ドラマ」の三拍子がそろった傑作。特にタイトルから期待されるように、チャップリンの芸があますところなく披露されている。見世物小屋で人形になって動くパントマイムや、猛獣小屋でのライオンとの珍騒動は必見。猿に邪魔されながらの綱渡りシーンは、実際に安全網なしで綱渡りをしたという。存分に笑ったあと、ラストシーンでは彼の真実の愛に胸が痛くなる。1929年の第1回アカデミー賞授賞式で、製作、監督、脚本、主演を務めたチャップリンに特別賞が贈られた。(生野 舞)
レビュー
製作・監督・脚本・音楽・出演: チャールズ・チャップリン 撮影: ローランド・トサロー 美術: チャールズ・D.ホール 出演: マーナ・ケネディ/アラン・ガルシア/ハリー・クロッカー/ジョージ・デイヴィス/ヘンリー・バーグマン/スタンリー・J.サンフォード/ジョン・ランド/スティーヴ・マーフィー/ベティ・モリシー
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 1.33:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- EAN : 4988102951016
- メディア形式 : ブラック&ホワイト, ドルビー
- 時間 : 1 時間 9 分
- 発売日 : 2004/1/23
- 出演 : チャールズ・チャップリン, マーナ・ケネディ, アラン・ガルシア
- 字幕: : 日本語
- 販売元 : 朝日新聞社
- ASIN : B00013F57Y
- ディスク枚数 : 2
- Amazon 売れ筋ランキング: - 263,422位パソコン・周辺機器 (パソコン・周辺機器の売れ筋ランキングを見る)
- - 246位内蔵CD・DVDドライブ
- - 572位外付CD・DVDドライブ
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年10月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今までチャップリンをまともに観たことが無かったですが、小学生の娘の元気が無い時に、レンタル店でこれを借りていっしょにみました。娘といっしょに観ていた息子から今まで無い笑いが起こり、私も笑けてきて家庭が穏やかな空気につつまれました。また、日本のお笑いの原点はチャップリンにあることもシーンの端々を見て気付きました。いろんな意味で楽しませてくれる1本ですよ。
2005年9月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
チャップリンの作品に出会ったのは小学生の頃でしたが
そのころから大笑いして見ていました。
大人になってから、再びチャップリンの映画を見て見ると
なんともその深さに驚いてばかりです。
この「サーカス」の中ではチャップリンのパントマイムを十分に楽しめると思います。
ちょっとせつないストーリーも良かったです。
2枚組みで特典の方にもファンとしては嬉しい映像が沢山!
火事になってしまったセットの前にいるチャップリンなど・・・。
コレクターズのシリーズは他にも集めたいと思いました。
そのころから大笑いして見ていました。
大人になってから、再びチャップリンの映画を見て見ると
なんともその深さに驚いてばかりです。
この「サーカス」の中ではチャップリンのパントマイムを十分に楽しめると思います。
ちょっとせつないストーリーも良かったです。
2枚組みで特典の方にもファンとしては嬉しい映像が沢山!
火事になってしまったセットの前にいるチャップリンなど・・・。
コレクターズのシリーズは他にも集めたいと思いました。
2016年10月9日に日本でレビュー済み
リバイバル時にみました。 DVDも廉価版を購入しました。
チャップリンは、トーキー作品以降、社会批判を盛り込んだり、
深い人生哲学を感じる作品をつくり、
それによって今日の名声があるようにも思うのですが、
本作品は、その中においてサイレント時代の
目で見る面白さに回帰したような印象で、
チャップリン映画としては、一番笑い 満足度の高い作品です。
チャップリンは、トーキー作品以降、社会批判を盛り込んだり、
深い人生哲学を感じる作品をつくり、
それによって今日の名声があるようにも思うのですが、
本作品は、その中においてサイレント時代の
目で見る面白さに回帰したような印象で、
チャップリン映画としては、一番笑い 満足度の高い作品です。
2015年1月15日に日本でレビュー済み
サーカス映画の傑作は数あれど、チャップリンのこの映画は最高傑作の一つだと思う。
爆走が起こす破壊の連鎖で笑わせてくれるのはキートンやローレル&ハーディだけにあらず。
恐らくチャップリン映画で最も走ったりアクションに挑んだ作品が「サーカス」じゃなかろうか。
警察に追われるのはいつも通りだけど、今回の大目玉はクライマックスの綱渡り!
クライマックスまで次々とハプニングを巻き起こす破壊力。撮影裏でもフィルムが現像ミスで4週間分も使えなくなるわ、二人目の妻リタ・グレイとの騒動でヘトヘトになるわ、「どうしてこんな事になってしまったんだ」という、そんな追い詰められたチャップリンの精神が反映されているかのようなシーンである。
これ吹き替え無しだぜ?しかも例の猿軍団は「キートンのカメラマン」にも出演していた連中だ。
キートンの「カメラマン」では強い意思を持って主人公を助け、チャップリンの「サーカス」では無意識に主人公を殺しにかかる。
ライオンの檻に入ってしまう場面はキートンの「恋愛三代記」への回答だろうか。
「君が着ぐるみなら、私は本物のライオンだ」的な。流石に首を折って撮影を続行(キートンの「探偵学入門」)はマネできなかったか。
アレをマネ出来る(する大馬鹿)野郎はジャッキー・チェン(「プロジェクトA」)だけでええわ!異能生存体かおのれらは。
キートンやハロルド・ロイドは体を張って笑いを生み、チャップリンは如何なる苦労も顔に出さずニッコリ笑って見せる。
喜劇王と呼ばれた男達に共通する事は“自分で動かなければ何も始まらない”という事だ。
特典映像で携帯?に話しかける女性は何者なのだろうか。謎だ。
爆走が起こす破壊の連鎖で笑わせてくれるのはキートンやローレル&ハーディだけにあらず。
恐らくチャップリン映画で最も走ったりアクションに挑んだ作品が「サーカス」じゃなかろうか。
警察に追われるのはいつも通りだけど、今回の大目玉はクライマックスの綱渡り!
クライマックスまで次々とハプニングを巻き起こす破壊力。撮影裏でもフィルムが現像ミスで4週間分も使えなくなるわ、二人目の妻リタ・グレイとの騒動でヘトヘトになるわ、「どうしてこんな事になってしまったんだ」という、そんな追い詰められたチャップリンの精神が反映されているかのようなシーンである。
これ吹き替え無しだぜ?しかも例の猿軍団は「キートンのカメラマン」にも出演していた連中だ。
キートンの「カメラマン」では強い意思を持って主人公を助け、チャップリンの「サーカス」では無意識に主人公を殺しにかかる。
ライオンの檻に入ってしまう場面はキートンの「恋愛三代記」への回答だろうか。
「君が着ぐるみなら、私は本物のライオンだ」的な。流石に首を折って撮影を続行(キートンの「探偵学入門」)はマネできなかったか。
アレをマネ出来る(する大馬鹿)野郎はジャッキー・チェン(「プロジェクトA」)だけでええわ!異能生存体かおのれらは。
キートンやハロルド・ロイドは体を張って笑いを生み、チャップリンは如何なる苦労も顔に出さずニッコリ笑って見せる。
喜劇王と呼ばれた男達に共通する事は“自分で動かなければ何も始まらない”という事だ。
特典映像で携帯?に話しかける女性は何者なのだろうか。謎だ。
2004年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私の中でチャップリンの名作といえば「モダン・タイムス」「街の灯」、そしてこの「サーカス」です。
小学生の頃、父に見せてもらったチャップリンのビデオで大爆笑していた記憶がありますが、今改めて見直すと、動作ひとつひとつの細かい描写や、練りこまれたストーリーなど、チャップリンの偉大さが分かりました。
セットの火事、プライベートの問題など、数々の障害を乗り越えて創られた事など微塵も感じられない、チャップリン芸の極みは一見の価値あり。
スタント無しの命がけで撮影した綱渡りシーンや、ライオン(本物)の檻に閉じ込められるシーンは、想像すると恐いイメージなのですが、そこを面白可笑しく創ってしまうところなど、さすがチャップリン。
そしてラストに見せる美しくも切ない愛情に、誰もが感動せざるを得ないでしょう。
小学生の頃、父に見せてもらったチャップリンのビデオで大爆笑していた記憶がありますが、今改めて見直すと、動作ひとつひとつの細かい描写や、練りこまれたストーリーなど、チャップリンの偉大さが分かりました。
セットの火事、プライベートの問題など、数々の障害を乗り越えて創られた事など微塵も感じられない、チャップリン芸の極みは一見の価値あり。
スタント無しの命がけで撮影した綱渡りシーンや、ライオン(本物)の檻に閉じ込められるシーンは、想像すると恐いイメージなのですが、そこを面白可笑しく創ってしまうところなど、さすがチャップリン。
そしてラストに見せる美しくも切ない愛情に、誰もが感動せざるを得ないでしょう。
2013年7月1日に日本でレビュー済み
流浪人は最後まで流浪人。だからサーカスに身を寄せても、ヒロインを振り向かせても、「最後は独りなんだ」というキャラを守り切。見ているこっちはあまりにも寂しいエンディング。チャップリンの身体を張った演技も良いが、この作品に出てくる動物たち(馬・猿・ライオン・犬)の芸達者ぶりにも注目。
2009年9月22日に日本でレビュー済み
もう、とにかく面白い!!
腹を抱えて、ゲラゲラ笑った!
いくら、コメディでも、ここまで、笑ったのは、初めてな位笑いに笑いまくりました。
当時僕は、中学生で、何故チャップリンを観ようと思ったのかは、覚えてませんが、最初に観たのが「ライム・ライト」で、次がこの「サーカス」でした。
これ程昔の映画なのに、今現在も笑えるのは、正しくチャップリンの普遍性を証明しているでしょう。
本当に素晴らしい映画!
騙されたと思って、一度観てみてください。
腹を抱えて、ゲラゲラ笑った!
いくら、コメディでも、ここまで、笑ったのは、初めてな位笑いに笑いまくりました。
当時僕は、中学生で、何故チャップリンを観ようと思ったのかは、覚えてませんが、最初に観たのが「ライム・ライト」で、次がこの「サーカス」でした。
これ程昔の映画なのに、今現在も笑えるのは、正しくチャップリンの普遍性を証明しているでしょう。
本当に素晴らしい映画!
騙されたと思って、一度観てみてください。
他の国からのトップレビュー
Florent
5つ星のうち5.0
Bon film
2024年1月3日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
Correspond parfaitement aux attentes.
Bruce C. McConnell
5つ星のうち5.0
A great dvd deal- THANKS
2017年1月17日にカナダでレビュー済みAmazonで購入
a great find fast delivery , in good condition at a great price .
Steve Park
5つ星のうち5.0
In a word......excellent!
2015年3月15日に英国でレビュー済みAmazonで購入
I was never aware of this film previously, but if you are at all interested in Chaplin, please do buy. The first 10 minutes or so are brilliant, especially the chase sequence involving the hall of mirrors & the clockwork figures on the boat. We kept rewinding the latter sequence, as it was SO funny. Chaplin was a genius. It's the thing that everyone says, but it is true. This and "The Kid" are our favourite Chaplin films. The restoration work on these Park Circus titles is amazing considering the age of the films.
Marcus69
5つ星のうち5.0
Génial !
2018年9月27日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
J'ai adoré ce film de Chaplin, le Cirque est une très bonne comédie dramatique et une très belle réussite, il est un peu moins connu que les autres films qui ont fait son talent d'acteur mais il vaut vraiment le détour ! C'est un film qui a révélé le personnage du vagabond (Charlot) avec pleins de cascades et de gags en l'occurrence, tout est magnifique et se comprend facilement même sans les paroles, les gestuelles de Charlie Chaplin ont du bon sens, l'histoire est très facile à suivre et les acteurs sont fabuleux. On passe des rires au mélodrame à la fin du film, les personnages sont attachants et la musique correspond bien au sujet du "Cirque". Bref, c'est un film bien rythmé où l'on ne s'ennuie jamais. Merci Mr CHAPLIN de nous faire encore rêver ! A voir absolument pour les fans de cet incroyable Génie du cinéma.
frances samosa
5つ星のうち5.0
Five Stars
2016年6月9日に英国でレビュー済みAmazonで購入
brilliant funny man. Know wonder he was crowned funniest man in 2000