Amazonレビュー
2003年発表の『ソフトリー』に続く作品。渋めのスタンダードをじっくり歌っているのはいつも通りだが、バックのサウンドはこれまでになくシンプルですっきりしている。スモール・コンボ、それもギターを加え、曲によってはピアノレスだったりドラムレスだったりする編成は、本人いわく「自分のヴォーカルの原点に還る味わい、そんなトラディショナルなスタイルにしたかった。だから結果的に、少年時代から夢中になって聴いていた、オスカー・ピーターソン、ジョージ・シアリング、エリントン、ベイシー、ナット・キング・コール・トリオなどの時代の色が、自然な形でこのアルバムの下地になった気がする」。 若くしてデビューした小林桂は年齢を重ねるにつれ、表現の深さに思いを馳せ、より丁寧に歌うようになった。その成果がここに聴かれる。タイトル曲は、フェビアン・レザ・パネのピアノだけをバックに超スロー・テンポで歌っている。初シングル曲「流し目プレイ」の2バージョン(CMバージョン&コンボ・バージョン)が収録されているのも話題だ。(市川正二)
メディア掲載レビューほか
ジャズ・ヴォーカリスト、小林桂のアルバム。資生堂「ピエヌ」CMイメージ・ソング「流し目プレイ☆」他を収録。小編成コンボによる作品。