Amazonレビュー
ちょっとマジで同じ時代を生きる人間として焦るほどの洞察力である。冒頭からシカゴ・ベースのパーカッショニストが奏でる“火星のブラジリアン・ハウス”みたいなリズムに驚きながら、ダンスのトランス感に意識を奪われる、すんでのところで肉体的なギターリフが聴く者の足を地に付ける感じの「FREE HAND」、ベースラインの太さが印象的で彼らなりのファンクネスを感じる「JUSTICE BLACK」、ギターのコードワークをストリングスに置き換えたような展開の「GOLDEN MASTER KEY」など、アルバムに先んじたシングルはほんの予兆でしかなかったことに震えてしまう。爽快な衝撃という意味で、「White Surf Style.5」以来のおっそろしく新しいビジョンがアルバム規模で展開してるのだから。(石角友香)