政宗に「徳川の飼い犬に成り下がり、恥ずかしくないのか?」と政宗を責める成実。でも、徳川の飼い犬になったのは、政宗だけか?ほとんどの大名がそうだろう。それに、小十郎だって、良き条件を求めて、一度は伊達家を離反しようとしているし、大内定綱も一度は伊達家を離反し、反抗している。政宗を責める前に彼らを責めなきゃいけないんじゃないの?んでもって、伊達家を出奔するわけだけど、何を思ったか、上杉討伐の戦場にまた伊達の加勢に参上している▪▪▪。この時の成実の行動はわけがわからない。ましてや、自害した妻子に対しては、「自分には、最初から妻子はいなかったと思っている」だって。これじゃ、成実はただのろくでなしじゃないの?じゃあ、何か、成実にとって、家族は棄て駒でしかなかったってことか?はっきり言って、成実には失望した。ちなみに、この成実出奔事件は史実なのかと調べてみたら、史実のようです。しかし、出奔し、また伊達家に戻ってきた動機は不明なようです。ジェームス三木さんもどういう展開にしようか悩んだのかもしれませんが、あれじゃ成実はただのろくでなしだと思うけどなあ。個人的には、上杉家の内情を調べるために、離反したふりをしたとかいう展開にしてほしかったなあ。三浦友和さんの悪口は言いたくないんですけどね。ちなみに三浦友和さんは「山口百恵さんとは一度もケンカしたことはない」と語っていたので、成実とは違い、家族を大切にされる方のようです。
それにしても、大内定綱に関して、政宗は「よくも俺を裏切ったなあ。あいつだけは絶対に許さないぞ」みたいなことを言っていたけど、定綱の晩年は政宗自ら見舞いにくるほど、定綱を気遣う仲になっていて、びっくり。定綱の人格なのか、政宗が元々は器が大きいのかわかりませんが、とにかく、二人の関係が揺るぎないものになっていたのには、びっくり。
喜多さんの最後をナレーションで簡単に済ませてしまったのは、残念。いくら、政宗の逆鱗に触れ、追放されたと言っても、彼女は政宗にとって、第2の母親のような存在だったと思うんだけどなあ。フィクションでもいいから、病床の彼女を政宗が見舞うシーンがほしかったなあ。演じている方が竹下景子さんであることでも、そう思う。それにしても、竹下景子さん、お美しい。当時、30代くらいか?お嫁さんにしたい人上位だったのも、うなずける。自分にとっては理想のお母さんです。
虎哉宗乙和尚も旅に出てから、政宗とお東の方再開の回に再び登場したくらいで、その後は登場せず、最後もナレーションで簡単に済ませてしまった。虎哉和尚は政宗の伝記では、亡くなるまで政宗の傍らにいて、相談役を務めたとされているんですけどね。大滝秀治さんのスケジュール上の都合だったのでしょうか?
当時、気づきませんでしたが、淀君役は樋口可南子さんだったんですね。あの悪女ぶりは「本当にソフトバンクのCMのお母さん役の人?」と思うほど、同じ方とは思えません。ましてや、のちの篤姫の母親と同じ方が演じているとも思えません。
秀頼役は山下貴介さんだったんですね。気づきませんでした。最近どうしていらっしゃるんでしょう?「葵 徳川三代」に出演して以降見かけないような気もしますが。
最上義光の娘、駒姫役の坂上香織さんの名前はどこかで聞いたなあと思ったら、ウルトラマンコスモスのシノブリーダー役の方ですね。当時中学生くらいですか。だいぶ若い頃から芸能界にいたんですね。残念ながら、ウルトラマンコスモスに出演後、引退されたようですが▪▪▪。
最後の政宗とお東の方との会話は泣ける。おそらく、政宗にとって、心残りだったのは、天下を取れなかったことではなく、お東の方の身のことだったんでしょうね。お東の方も政宗を毒殺しようとしたことを一生の汚点とし、政宗に対して、すまなかったという思いでいっぱいだったのでしょうね。最後にして、完全にお互いの後悔の気持ちは晴れたでしょうね。