分解能、臨場感、解像度・・・そういった絶対的(必ずしもそうとは言えないけど)な性能は
とてもじゃないけれど高価格帯のヘッドホンには適わない。
しかし、そういった性能では決して量ることの出来ない魅力が、このヘッドホンにはある。
実際、私自身も3万円前後の機種をいくつか所有しているが、よくこの機種を引っ張り出しては音楽に浸っている。
具体的にかつ簡単に、このヘッドホンの説明をしておきたいと思う。
<デザイン>
これぞ「ザ・ヘッドホン」といった感じ。真っ黒なボディ。ムダな装飾も無く、やや無骨な雰囲気が漂う。
<装着感>
よくあるカサカサしたビニール製のイヤーパッドではなく、モチモチした人工皮革で心地が良い。
側圧も自分にはキツすぎず、かといってズレやすいなんてことは一切ない。
ヘッドパッドには、これでもかというくらいにギッシリとクッション材が詰めてあり、とても柔らかい。
総じて装着感は、所有機種の中でも最高レベルと言ってよい。長時間になるとさすがに蒸れてはくるが。
<音質>
超低音まで程よく出ている。低音自体は過剰ではないが、ここぞという時にズッシリと来る感じ。
締まりがあり、尚かつ迫力がある。中音域もよく聴こえて来る。低音に邪魔される感じではない。
ドラムの音がタイトでアタック感がある。高音はシンバル等がややシャリついたりする傾向だが、
個人的にはこの刺激が好きだ。
総合的に見るとややドンシャリということになるのだろうが、各パートにメリハリもあり迫力十分。
ウルトラゾーンのHFIシリーズほど音は固くないが、ノリよく迫力のある音楽が楽しめる。
<向いている音楽>
自分はクラシックやジャズ、ボーカルもの等は聴かないので、その辺りの音楽については
何とも言えないが、ロックはUKからミクスチャーから日本のバンドもの、ポップスは電子音を多用した打ち込み系
およびノリの良いダンスミュージックまで、最上級の「音楽を聴く楽しみ」を届けてくれる。
○総評
ヘッドホンに多額なお金を費やすつもりのない人はもちろんだが、高級ヘッドホンをいくつか持っている
マニアにこそ聴いて欲しい機種。
よりよい音質を追求するうちに忘れかけていた「何か」を思い出させてくれる逸品のように思える。
SE-M870、まさに名機。
接続技術 | 有線 |
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対象年齢 | 大人 |
制御タイプ | ノイズキャンセリング |
ケーブルの特徴 | 脱着式 |
商品の重量 | 270 グラム |
商品モデル番号 | SE-M870 |
カラー | ブラック |
コネクタ | 3.5mmジャック |