この『たまゆらの女』は、私小説的、詩的な映像集です。
「詩と音楽で彩られた、コラージュ
のような構成の"コン・リーのイメージビデオ"」です。
コン・リーのファンは、とってもうれしいのではないでしょうか。
実は、失礼ながら、私は正直、退屈のきわみでした。
何度、途中で止めようと思ったことか。
感性や、個人の好みの違いなんでしょう、きっと。
清楚だが、熱い情熱、一途な愛を貫き、遠距離恋愛をものとも
しない、女性を演じる一方、ショートヘアで、現代的な女性の
コスチュームも演じる、という、彼女への思い入れ
たっぷりな、イメージビデオ。
ただし、イメージビデオを撮るんだったら、
もうちょっと若い頃にしておけばよかったのですが、
それが惜しいですね。もちろん、彼女の演技は、本作でも
全力で打ち込んでいる気概が伝わります。
陶器の絵付けの1人の大人の女と、詩人の男
(遠距離に住んでいる、なんで近所に引っ越してこないの?)、
それに、獣医の男という3人しか
出てこない作品ですが、フランス映画的な匂いを全編にくゆらせた小品です。