ネタバレです。
この作品を読み解くために、まず、タイムトラベルパラドクスについて、頑張って考えてみます。
Q) タイムトラベルパラドクスってなに?
A) タイムマシーンで過去へ行き、歴史を変えたら、未来が変わってしまい、つじつまが合わないことが起きてしまうのではないかという疑問のこと。
解りやすい例でいうと、
「ある人が過去へ行き、自分を生む前の自分の母親を殺したらどうなるか?
自分は生まれないのだから、母親を殺すことは出来ない。
逆に、母親が死ななければ自分は生まれ、やがて母親を殺しにくる。
自分が殺したり何かあったりして自分を生む前の母親が死んだら、こうして過去へ来て
母親の目の前にいる自分はどうなるのか?母親が死ぬと同時に消滅するのか?
過去で自分が消滅したら、タイムマシーンに乗り込んで過去へ行ったという事実はどうなるのか?
その事実は、それより先の未来からみれば過去の事実である。
自分の存在を含めて自分に関する世界が未来永劫すべて消滅して、別の世界に変わってしまうのか?
あるいは、自分が存在しているということは、何があっても母親は死なずに
必ず自分を生むということなのか?
死なないまでも、自分を生む前の母親と自分が会ったら、(生まれていないのだから当然だが)
会わなかった過去の事実と違う世界になるから、会うことにより過去を変えることはできる。
会うはずのない自分と会うという過去の変え方ができるなら、
生まれた自分を生まれなかったことにするという変え方はできるのか?
過去にさかのぼって、何ができて何ができないのか?」
というようなこと。
古くは、1968年の映画『猿の惑星』とそれに続くシリーズ全5作において、このタイムトラベルパラドクスが物語の根幹をなしています。
『猿の惑星』シリーズでは、「現代から未来の地球にタイムトラベルした宇宙船に乗って、
未来の地球にいた高度に知能の発達した猿の夫婦が過去にさかのぼり現代の地球に現れる。
その猿夫婦から現代で生まれた知能の高い子猿がリーダーとなり、現代の普通の猿たちを教育して知能の
発達を促す。知的に進化した猿たちは何百年後かに人類に取って代わって地球を支配するようになる。
最初に未来に行った宇宙船が着いたのは、現代から2000年ほどたち猿に支配された地球だった。」
となっています。
ここでは「現代の世界で生まれた子猿によって進化を促された猿たちの子孫が、未来からやってきて
この子猿を産む。」というわけです。あるどこかの世代の一匹の猿からみれば、自分たちの子孫が過去へ
タイムスリップして自分たちの先祖になっている。現代と2000年後を結んで、どこがはじまりか
わからない無限ループが生じています。過去にさかのぼってはいますが、過去の事実を変えてしまうことは起こしていないので、矛盾は生じてはいません。
本作品のほか、タイムトラベルパラドクスが大きな要素になっている作品は、
『バックトゥーザフューチャー』シリーズ、『ターミネーター』シリーズ、『トランスワールド』
『ルーパー』、TVシリーズ『ロスト』、『テルマエ・ロマエ』、『君の名は。』(2016年)など
かぞえきれません。
これらは「過去へ遡り、歴史を変えてしまう(かもしれない)」ことにより様々な事件が生じます。
単に未来へいくだけでは、必ずしもトラブルは生じません。
厳密に物理学においても、未来へ行くことは可能だが、過去へ行くことは絶対できないそうです。
光の速さより速く移動することができれば、自分の時間はゆっくり流れ、他のものは相対的に時間が
はやく流れるので、結果的に未来へ行くことになるそうです。
時間の流れは過去から未来への一方向のみであり、逆行することはないので、
過去へさかのぼることはありえないそうです。
アニメ『トップをねらえ!』では、まさにこの「未来へ行くことは可能だが、行ったきり二度と戻って
くることはできない」ことにより大きなドラマが生まれます。
理論的には過去へは戻れないのですが、そこは映画の世界ですから、
科学的にあり得ないことも起こります。
『もし過去に戻れるなら、いつにもどりたいか』、『過去に戻って、現在や未来を変えてみたい』、
『未来へ行き何が起きるか知ることができれば、現在に戻ってきてそれに備えることができる』など、
ひとには根本的に、『人生をもう一度やりなおしたい』とか『未来を予見したい』という
欲求があるのではないでしょうか。
そのためには過去へさかのぼることが必要なのです。
現実的・科学的にはあり得ないからこそ、夢を描く映画の世界では、
過去と未来を行ったり来たりの物語にわくわくするのでしょう。
タイムトラベルに関連して、パラレルワールド=平行宇宙の話も重要なポイントです。
「この(私たちがいる)宇宙はビッグバン以降138億年間加速度的に膨張しながら存在しているが、
時間的・空間的に無限である可能性がある。(宇宙には、果てもないし終わりもないということ。)
ビッグバン以前にも、以降にも、またこの宇宙が無限ではなくいつか消滅するときがきてそれ以降も、
この宇宙が存在している次元とは別の次元に別の宇宙が存在している可能性がある。
その別の宇宙は無限に存在する可能性があり、そのひとつひとつがまた無限である可能性がある。
宇宙が無限であるのならば、この宇宙(地球)と全く同じ宇宙(地球)が無限に存在するはずである。
また、この宇宙(地球)と同じにみえてわずかに異なる別の宇宙(地球)も無限に存在することになる。
この、わずかに異なる別の宇宙(地球)が平行宇宙=パラレルワールドである。
そのパラレルワールドには自分とわずかに異なる別の自分が存在しており、その差異のバリエーションは
無限である。(つまり、過去にも今も未来にも、自分とわずかに異なる別の自分が無限に存在するということ。)」
この(私たちがいる)宇宙では時間は逆行することはないので、過去にタイムトラベルして過去の事象に変更を加えることによるタイムトラベルパラドクスが発生する心配はありません。
(別の宇宙では別の宇宙法則があり、時間が逆行することがあるかもしれません。)
ですが、映画の中ではなんでもありですから、タイムトラベルパラドクスも生じてしまいます。
映画の中で(あるいは別の宇宙の中で)タイムトラベルパラドクスが生じてしまったときは、
タイムトラベルと同時に、別の平行宇宙への移行が生じることで問題解決です。
移行前の宇宙(地球・自分)では矛盾していたことでも、矛盾しない状態の別の宇宙(地球・自分)に
移行してしまえば、矛盾することなくつじつまが合っているのです。
ただし、このタイムトラベルとパラレルワールドの移行という現象とその法則を、
現代の人間はまだ感知・観測して理解することが出来ていません。
理解を超えることが起きた時は、いつも、パニクッたり、頭ごなしに否定したりすることになりがちです。
以上のような前提条件をふまえてこの作品をみてみましょう。
1966~7年にウィルスがばらまかれて50億人が死んだ。
その後、科学者たちは主人公(ブルースウイルス)を当時にタイムトラベルで送り込んだ。
主人公はウイルスのばらまきを阻止しようと、12モンキーズを手がかりに探っていく。
誤って1960年に送り込まれてしまうなどの苦労がありつつも、
何とか必要な情報を過去から未来の科学者たちへ電話で伝えることに成功した。
主人公は未来人ゆえの言動から、狂った殺人者と思われて射殺されてしまう。
が、情報を得た科学者たちが、タイムトラベルして有効な措置をとり、ウイルスばらまきによる人類の
被害は最小限にとどめられることになる。
未来から来た主人公が射殺される現場を、1966年当時の主人公自身と思われる少年が目撃しています。
このことは、主人公はウイルスの犠牲になることなく生き延びはするが、
未来から1966年にまいもどって、ウィルス阻止のために、結局は死ぬことになる運命が、
1966年の時点ですでに定まっていたことを意味します。
上記のあらすじの結末では、タイムトラベルパラドクスがあり、矛盾が解消されていません。
それは、50億人が死んでしまうウィルスのばらまきが行われたのか、それとも阻止されたのか、
どちらともはっきりとはいえないということです。
なぜなら、1966~7年にウィルスにより50億人が死に、地上は汚染さたと主人公ははっきり
言っており、だからこそそれを防ぐために未来からタイムトラベルしてきたのです。
一方で、主人公の活躍の甲斐あって、最終的には科学者が1966年にタイムトラベルしてきてウイルスのばらまきを阻止できたのだから、50億人が死んで地上が汚染されるほどのことにはならなかったはずです。
阻止できたのであれば、主人公はタイムトラベルしてくる必要はないのですが、主人公がタイムトラベル
してこなければばらまきは阻止できないはずです。
過去にタイムトラベルして過去の事実を変えるような行いをしたので、つじつまが合わなくなって
しまっているのです。
この矛盾を論理的に正しく解消しようとするならば、
ウィルスのばらまきは行われた。50億人が死んだ。
その後、科学者や主人公がタイムトラベルしてばらまきを阻止しようと努力したが失敗した。
50億人が死に、その後またタイムトラベルしたがまた失敗して50億人が死んだ。
またタイムトラベルして失敗し50億人死んで、タイムトラベルして死に、タイムトラベルして死に……
と、無限ループしているのだと結論づけるしかありません。
主人公はウイルス自体からは逃れて生き延びたが、1966年にタイムトラベルし、努力も空しく死んだ。
ということになります。
本作品をSFタイムトラベルものとだけみたら、上記の読み解き方になりますが、
これだけではいまひとつ深みが足りません。
サイコミステリーとしての別の2つの読み解き方があります。
その1は、ウィルスのばらまき・12モンキーズの存在・50億人の死・地上の汚染・科学者たち・
タイムトラベル これらすべては、主人公の頭の中だけの妄想である。というものです。
主人公を狂った殺人者とみなした病院や警察の見解が正しかったのです。
主人公を助ける女性精神科医は、医師として関わり始めたものの、主人公と行動を共にしていくうちに、
そのあまりに現実味を帯びた強烈な妄想に次第にとりこまれていき、とうとう自身もこれを現実と信じ切ってしまったのです。
その2は、これらすべては、主人公が射殺される現場を目撃した少年の空想だったというものです。
少年は若い頃の主人公ではなく、別人です。何らかの事件を起こして射殺された主人公と駆け寄る
女性精神科医のようすを、空港で偶然目の当たりにした、思春期の多感で想像力豊かな少年が思い描いた
物語です。
その1,2ともに、ウイルスによる50億人の死などは何もなく、現実に起きていることは、ただ、
女性精神科医を守るため暴漢を殺した主人公が殺人犯として射殺されたということだけで、世界は知らんぷりして、いつもの日常の時間が流れているのです。
いろいろな読み解き方が可能な、見応えある秀作です。
12モンキーズ [DVD]
フォーマット | ドルビー, ワイドスクリーン, DTS Stereo, 色 |
コントリビュータ | ブラッド・ピット, マデリーン・ストウ, ブルース・ウィリス, テリー・ギリアム |
言語 | 英語, 日本語 |
稼働時間 | 2 時間 10 分 |
【まとめ買いフェア開催中】よりどり2点以上で5%OFF
アウトドア用品、ファッション、食品・飲料、母の日ギフト、父の日ギフト関連商品など、10万点を超える対象アイテムからよりどり2点以上で5%OFF。 セール会場はこちら
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商品の説明
Amazonより
21世紀初頭、人類は細菌によって絶滅の危機に瀕していた。科学者たちは細菌の流布に「12モンキーズ」が関わっていると突き止め、囚人ジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)を細菌が蔓延しはじめた1996年に送り込む。細菌をまいたのは果たして誰なのか…。
全編スチール構成のショートムービー『LA JETEE』(監督:クリス・マルケル) を原案に、テリー・ギリアムが長編映画化したスラップスティックなSFサスペンス。クレイジーな状況の中で、近未来から来たコールと、現代に生きる精神科医キャサリン(マデリン・ストウ)のラブロマンスもしっかり描いているのがギリアムらしい。狂ったようなオーバーアクトのブラッド・ピット、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のデビッド・モースほか、出演者は曲者ぞろい。(茂木直美)
レビュー
製作: チャールズ・ロヴェン 監督: テリー・ギリアム 脚本: デヴィッド・ピープルズ/ジャネット・ピープルズ 撮影: ロジャー・プラット 出演: ブルース・ウィリス/ブラット・ピット/マデリーン・ストウ
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 英語, 日本語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4988105028333
- 監督 : テリー・ギリアム
- メディア形式 : ドルビー, ワイドスクリーン, DTS Stereo, 色
- 時間 : 2 時間 10 分
- 発売日 : 2004/11/25
- 出演 : ブルース・ウィリス, ブラッド・ピット, マデリーン・ストウ
- 字幕: : 日本語, 英語
- 言語 : 英語 (Dolby Digital 5.1), 日本語 (Dolby Digital 2.0 Stereo)
- 販売元 : 松竹
- ASIN : B0001CSB9Y
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 117,889位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 2,315位外国のSF映画
- - 4,100位外国のミステリー・サスペンス映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年10月28日に日本でレビュー済み
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2022年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネタバレになるので文章は下げておきます。
・毎度夢に見ていたあの景色は「本当の幼いときのジェームズコール(ブルースウイルス)」
毎度夢に見ていた空港で打たれるアロハシャツのおっさんは「未来からやってきた自分(ジェームズコール(ブルースウイルス))が返送した姿」だった。
因みに女性の方は返送をした精神科医の女医「キャサリンライリー博士(マデリーンストウ)」。
・終わり方はパッとしないが「ウイルスによる感染が広がることはなく、たまたま居合わせた子供時代のジェームズコール(ブルースウイルス)も助かっている」
正直1度見ただけではなかなか分かりづらい面もあるため、2度目に見直すと色々話が繋がるかと思います。
未来の「ジェームズコール(ブルースウイルス)」が空港で電話を掛けた事により「誰が犯人なのか」が未来の科学者達に伝わり、科学者本人達が直接犯人を何らかの方法で無効化する事によって感染が広がることなく、新しい未来に進んでいったと思われます。
つまり未来の「ジェームズコール(ブルースウイルス)は地下に閉じ込められることなく、囚人にもなっていない」と言う流れになったはず。そこは映画の中で語られていないためどうなったかは分かりませんが。
・1番分からないのは「映画のサムネイル(右目に12モンキーズの印)」
正直1番意味が分からないのは映画のサムネイルに起用されている「右目に12モンキーズの印」。
もうちょっと映画を表せるサムネイルは無かったのか?と思います。
・毎度夢に見ていたあの景色は「本当の幼いときのジェームズコール(ブルースウイルス)」
毎度夢に見ていた空港で打たれるアロハシャツのおっさんは「未来からやってきた自分(ジェームズコール(ブルースウイルス))が返送した姿」だった。
因みに女性の方は返送をした精神科医の女医「キャサリンライリー博士(マデリーンストウ)」。
・終わり方はパッとしないが「ウイルスによる感染が広がることはなく、たまたま居合わせた子供時代のジェームズコール(ブルースウイルス)も助かっている」
正直1度見ただけではなかなか分かりづらい面もあるため、2度目に見直すと色々話が繋がるかと思います。
未来の「ジェームズコール(ブルースウイルス)」が空港で電話を掛けた事により「誰が犯人なのか」が未来の科学者達に伝わり、科学者本人達が直接犯人を何らかの方法で無効化する事によって感染が広がることなく、新しい未来に進んでいったと思われます。
つまり未来の「ジェームズコール(ブルースウイルス)は地下に閉じ込められることなく、囚人にもなっていない」と言う流れになったはず。そこは映画の中で語られていないためどうなったかは分かりませんが。
・1番分からないのは「映画のサムネイル(右目に12モンキーズの印)」
正直1番意味が分からないのは映画のサムネイルに起用されている「右目に12モンキーズの印」。
もうちょっと映画を表せるサムネイルは無かったのか?と思います。
2023年7月7日に日本でレビュー済み
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テリー・ギリアム映画は自分に2つのお気に入り神映画をもたらした。バロンと12モンキーズだ。
私は娯楽映画が好きで色々見てきた。特にSF映画が大好き。しかしこの映画はなんというか別格だ。
ただの娯楽アホ映画とも違うし、SF映画の単純なロマンも上回る。
一体この映画はなんだろう・・。もはやテリージャンルとしか呼べない。
このような不可思議な作品を描く漫画家を私は知っている。諸星大二郎だ。
私は娯楽映画が好きで色々見てきた。特にSF映画が大好き。しかしこの映画はなんというか別格だ。
ただの娯楽アホ映画とも違うし、SF映画の単純なロマンも上回る。
一体この映画はなんだろう・・。もはやテリージャンルとしか呼べない。
このような不可思議な作品を描く漫画家を私は知っている。諸星大二郎だ。
2023年1月9日に日本でレビュー済み
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何だかんだで3回位見てる気がする。
初めて見た時は若きし頃でブラピ推しの友人に強要されて内容なんか意味不明状態だったのを覚えている。
今見ると大好物のジャンルで内容も理解出来る事多くて奥が深いのが良く分かる。
みんなでワイワイ見るのも良いけど奥深い作品は一人で集中して見るに限る。
見終わると何か自分にも使命があるんじゃないかと思えて来る。
もう少し人生頑張ってみようかな。
初めて見た時は若きし頃でブラピ推しの友人に強要されて内容なんか意味不明状態だったのを覚えている。
今見ると大好物のジャンルで内容も理解出来る事多くて奥が深いのが良く分かる。
みんなでワイワイ見るのも良いけど奥深い作品は一人で集中して見るに限る。
見終わると何か自分にも使命があるんじゃないかと思えて来る。
もう少し人生頑張ってみようかな。
2022年10月22日に日本でレビュー済み
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ブラピの狂った演技は見応えがあったが、話の展開自体は退屈で中盤眠くなった。
夢の記憶に関して何度も見せられる/言及されるので、女医さんが海を見たいって言ってたわねと服を選びだした辺りから、あーラストをそこにもっていきたいんだというのだけ察した。
正直ストーリーをきちんと理解できてたかは怪しかったので、他の方のレビューを見て補完したけどやっぱりもやもやする。
まず、過去に転送された際に真っ裸・記憶の混濁が生じるのか知らないが、初回のタイムスリップでは主人公が本当の精神異常者と同じような言動しかしない。未来人であることを隠して行動する/先に送り込まれた人と協力する/過去の科学者の誰かにコンタクトする等、もうちょっとましなやり方がありそう。というか事前にタイムスリップの影響とか、過去での行動指針とか事前の打合せくらいはしとけよと言いたくなった。そのわりにタイムスリップを重ねると、そこらへんすっ飛ばして出てくるし...
歴史は変えられないというルールがあるっぽい?が、それだと空港の事件とかタイムスリップがなければ発生しないわけだし矛盾するような?そもそも主人公が殺人とかして現実に干渉できるなら、細菌のラボを燃やなりしてパンデミックそのものをなくすアプローチの方が手っ取り早い気がする(未来が分岐しちゃうからダメとかなのかな?)。原ウイルスの入手という目的も既に蔓延しているウイルスの解析じゃダメなの?って思った。
タイムスリップの仕様を筆頭に必要な情報が終始明かされないまま話が展開し、主人公の視点も現実と妄想が入り混じって混乱するため、ストーリーが無駄に難解になっている。話の展開も、散りばめられた伏線の回収・未来の収束という決められたゴールに向かうための都合に合わせて作られているように感じられてしまった。
夢の記憶に関して何度も見せられる/言及されるので、女医さんが海を見たいって言ってたわねと服を選びだした辺りから、あーラストをそこにもっていきたいんだというのだけ察した。
正直ストーリーをきちんと理解できてたかは怪しかったので、他の方のレビューを見て補完したけどやっぱりもやもやする。
まず、過去に転送された際に真っ裸・記憶の混濁が生じるのか知らないが、初回のタイムスリップでは主人公が本当の精神異常者と同じような言動しかしない。未来人であることを隠して行動する/先に送り込まれた人と協力する/過去の科学者の誰かにコンタクトする等、もうちょっとましなやり方がありそう。というか事前にタイムスリップの影響とか、過去での行動指針とか事前の打合せくらいはしとけよと言いたくなった。そのわりにタイムスリップを重ねると、そこらへんすっ飛ばして出てくるし...
歴史は変えられないというルールがあるっぽい?が、それだと空港の事件とかタイムスリップがなければ発生しないわけだし矛盾するような?そもそも主人公が殺人とかして現実に干渉できるなら、細菌のラボを燃やなりしてパンデミックそのものをなくすアプローチの方が手っ取り早い気がする(未来が分岐しちゃうからダメとかなのかな?)。原ウイルスの入手という目的も既に蔓延しているウイルスの解析じゃダメなの?って思った。
タイムスリップの仕様を筆頭に必要な情報が終始明かされないまま話が展開し、主人公の視点も現実と妄想が入り混じって混乱するため、ストーリーが無駄に難解になっている。話の展開も、散りばめられた伏線の回収・未来の収束という決められたゴールに向かうための都合に合わせて作られているように感じられてしまった。
2022年9月12日に日本でレビュー済み
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タイムトラベルを真剣に考えた場合の一つの解。
ウイルスによる人類ほぼ絶滅があったがために、コールは過去に行く。
しかし過去に行っても何も変えられない。
自分自身も子供の頃に、未来から来たコールと居合わせていたのだと気付く。
つまり自分が過去に来てやったことはすべて、
子供の頃に起こっていたことだった。
タイムトラベルで過去の何かを変えられるのであれば、
そのタイムトラベル自体が存在しなくなる可能性がある。
タイムトラベルをしたとしても、
何一つ変えることはできないという因果のループは一つの解。
2035年の科学者たちは、過去を変えようとしていたのではなく、
あくまでウイルスを解明するヒントを探していた。
そして12モンキーズと細菌学者に辿り着いた。
これで未来の人類は救えるかもしれない。
という話のようだ。
実によくできていると思う。
ウイルスによる人類ほぼ絶滅があったがために、コールは過去に行く。
しかし過去に行っても何も変えられない。
自分自身も子供の頃に、未来から来たコールと居合わせていたのだと気付く。
つまり自分が過去に来てやったことはすべて、
子供の頃に起こっていたことだった。
タイムトラベルで過去の何かを変えられるのであれば、
そのタイムトラベル自体が存在しなくなる可能性がある。
タイムトラベルをしたとしても、
何一つ変えることはできないという因果のループは一つの解。
2035年の科学者たちは、過去を変えようとしていたのではなく、
あくまでウイルスを解明するヒントを探していた。
そして12モンキーズと細菌学者に辿り着いた。
これで未来の人類は救えるかもしれない。
という話のようだ。
実によくできていると思う。
2022年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最後に出て来る保険業のおばちゃんは、未来から送られてきた博士だと思うので、隣の犯人を殺すなりするのでしょうね。ブルースウィルスは未来から来た方は殺されましたが、幼い方は殺されていないので、大人になったら、精神科の女医とまた会うのでしょうか。女医の微笑みがそれを感じさせます。面白かったです。
他の国からのトップレビュー
Duke
5つ星のうち5.0
Super dupper
2024年4月19日にカナダでレビュー済みAmazonで購入
Arrived in perfect condition , fast delivery Film audio english/french seller recommended
Cliente Amazon
5つ星のうち5.0
Me encanta
2023年7月16日にスペインでレビュー済みAmazonで購入
Una pelicula que puedes ver varias veces y en cada una de ellas, sacas nuevas más conclusiones.
TomBZH
5つ星のうち5.0
L'Armée des douze singes
2013年6月15日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
En 1996, la surface de la Terre est devenue invivable pour l'humanité. Un virus mortel d'origine inconnue a tué 5 milliards d'humains et a contraint les survivants — 1 % de la population mondiale — à vivre sous terre pour éviter leur contamination. En 2035, pour tenter de trouver un remède au virus, des scientifiques utilisent des prisonniers et les envoient dans le passé recueillir des informations sur la forme non-mutée du virus. L'un d'eux, James Cole (Bruce Willis), est choisi pour une expérience ayant pour but de l'amener en 1996. Il doit y recueillir des informations au sujet de ce virus, dont les scientifiques pensent qu'il a été libéré par une organisation terroriste de défense des animaux et connue sous le nom d'« Armée des douze singes ». Cole, qui est régulièrement hanté par le rêve d'une poursuite et du meurtre par balle d'un homme dans un aéroport sous les yeux d'un petit garçon, sera gracié s'il réussit cette mission.
Il est d'abord envoyé trop loin dans le passé et arrive à Baltimore en 1990. Pris pour un fou, il est interné dans un hôpital psychiatrique où il fait la connaissance d'une psychiatre, la docteure Kathryn Railly (Madeleine Stowe), ainsi que d'un autre interné. Ce dernier, Jeffrey Goines (Brad Pitt) est le fils d'un scientifique qui travaille sur les virus et partisan de l'anticonsommation. Après une tentative d'évasion ratée, Cole est enfermé dans une cellule de contention mais en disparaît, à la stupéfaction des psychiatres, puisque rappelé dans son présent par les scientifiques. Il est ensuite renvoyé dans le passé par les scientifiques, qui ont obtenu, entre-temps, une nouvelle information : un message vocal donnant la localisation de l'Armée des douze singes, à laquelle Goines est prétendument affilié. Après une nouvelle erreur qui l'expédie brièvement au milieu d'une bataille de la Première Guerre mondiale en 1917, Cole est renvoyé en 1996 quelques semaines avant que n'éclate l'épidémie qui doit décimer presque toute l'humanité.
Schéma de la propagation du virus mortel dans le film.
Propagation du virus telle qu'elle est décrite dans le film de Philadelphie à Pékin, en passant par San Francisco, La Nouvelle-Orléans, Rio de Janeiro, Rome, Kinshasa, Karachi et Bangkok.
À son arrivée, il kidnappe la docteure Railly pour qu'elle le conduise à la recherche de Goines. Railly essaie vainement de convaincre Cole que cette histoire de virus et de voyage dans le temps n'est qu'une invention due à un trouble mental. Cole retrouve Goines, qui semble désormais s'être rangé et travaille avec son père, mais celui-ci nie avoir le moindre rapport avec le virus et rappelle à Cole que c'est lui-même qui lui avait parlé d'une éradication de l'espèce humaine en 1990. Cole est désormais convaincu d'être victime d'hallucinations et est rappelé peu après dans son présent. Pendant ce temps, Railly commence à penser que l'histoire de Cole est vraie quand une révélation de ce dernier sur l'issue d'un fait divers en 1996 se révèle exacte. Il se rappelle en effet avoir entendu parler de ce fait divers, alors que lui-même était un enfant, et en dévoile la conclusion bien avant que l'évènement ne se produise plus tard. Convaincu que les scientifiques ne sont qu'une projection de son mental, Cole les manipule et se fait à nouveau renvoyer en 1996. Il y retrouve Railly mais tous deux ont désormais des avis opposés de ce qu'ils étaient à l'origine. Pour régler la question, Railly appelle le numéro que les scientifiques ont laissé à Cole pour les contacter, et laisse sur le répondeur le message vocal que les scientifiques avaient précédemment fait écouter à Cole. Désormais conscients que le virus va effectivement commencer à se répandre d'ici quelques jours, et qu'ils n'ont aucune piste, Railly et Cole décident de profiter du temps qu'il leur reste à vivre pour aller près de la mer en Floride. Ceci serait possible car Cole s'arrache l'émetteur camouflé dans une dent, ce qui ne permettrait plus aux scientifiques de le localiser à travers le temps et le ramener de force dans son présent.
Il est d'abord envoyé trop loin dans le passé et arrive à Baltimore en 1990. Pris pour un fou, il est interné dans un hôpital psychiatrique où il fait la connaissance d'une psychiatre, la docteure Kathryn Railly (Madeleine Stowe), ainsi que d'un autre interné. Ce dernier, Jeffrey Goines (Brad Pitt) est le fils d'un scientifique qui travaille sur les virus et partisan de l'anticonsommation. Après une tentative d'évasion ratée, Cole est enfermé dans une cellule de contention mais en disparaît, à la stupéfaction des psychiatres, puisque rappelé dans son présent par les scientifiques. Il est ensuite renvoyé dans le passé par les scientifiques, qui ont obtenu, entre-temps, une nouvelle information : un message vocal donnant la localisation de l'Armée des douze singes, à laquelle Goines est prétendument affilié. Après une nouvelle erreur qui l'expédie brièvement au milieu d'une bataille de la Première Guerre mondiale en 1917, Cole est renvoyé en 1996 quelques semaines avant que n'éclate l'épidémie qui doit décimer presque toute l'humanité.
Schéma de la propagation du virus mortel dans le film.
Propagation du virus telle qu'elle est décrite dans le film de Philadelphie à Pékin, en passant par San Francisco, La Nouvelle-Orléans, Rio de Janeiro, Rome, Kinshasa, Karachi et Bangkok.
À son arrivée, il kidnappe la docteure Railly pour qu'elle le conduise à la recherche de Goines. Railly essaie vainement de convaincre Cole que cette histoire de virus et de voyage dans le temps n'est qu'une invention due à un trouble mental. Cole retrouve Goines, qui semble désormais s'être rangé et travaille avec son père, mais celui-ci nie avoir le moindre rapport avec le virus et rappelle à Cole que c'est lui-même qui lui avait parlé d'une éradication de l'espèce humaine en 1990. Cole est désormais convaincu d'être victime d'hallucinations et est rappelé peu après dans son présent. Pendant ce temps, Railly commence à penser que l'histoire de Cole est vraie quand une révélation de ce dernier sur l'issue d'un fait divers en 1996 se révèle exacte. Il se rappelle en effet avoir entendu parler de ce fait divers, alors que lui-même était un enfant, et en dévoile la conclusion bien avant que l'évènement ne se produise plus tard. Convaincu que les scientifiques ne sont qu'une projection de son mental, Cole les manipule et se fait à nouveau renvoyer en 1996. Il y retrouve Railly mais tous deux ont désormais des avis opposés de ce qu'ils étaient à l'origine. Pour régler la question, Railly appelle le numéro que les scientifiques ont laissé à Cole pour les contacter, et laisse sur le répondeur le message vocal que les scientifiques avaient précédemment fait écouter à Cole. Désormais conscients que le virus va effectivement commencer à se répandre d'ici quelques jours, et qu'ils n'ont aucune piste, Railly et Cole décident de profiter du temps qu'il leur reste à vivre pour aller près de la mer en Floride. Ceci serait possible car Cole s'arrache l'émetteur camouflé dans une dent, ce qui ne permettrait plus aux scientifiques de le localiser à travers le temps et le ramener de force dans son présent.
Louise Stanley
5つ星のうち5.0
Monkey business
2005年3月7日に英国でレビュー済みAmazonで購入
A real thriller of a film, carefully crafted and so well-thought out that I used it in a philosophy essay about time-travel at university.
The two main actors - Brad Pitt and Bruce Willis - are so unbelievably good that you can feel both James Cole's anguish and Geoffrey Goines' agitation oozing from the screen. Madeleine Stowe's attempts to rival her male colleagues fall a bit flat - she seems a bit like a jumpy Alanis Morisette in the "Ironic" video rather than the character she is supposed to be playing (it would have been better had Railly remained calmer and more composed as a foil to Cole and Goines' supposed lunacy) but gives a decent performance.
The exquisite location filming and atmospheric use of dirt and decay made me think I was in some Orwell novel - don't watch this without taking a long hot shower afterwards - but the tension between Cole's mission and longing for the "good ol' days" is poorly developed, as is the romance between Cole and Railly - perhaps there isn't supposed to be one, but the on-screen hints were sending confusing mixed messages out, and the film would not have suffered had there been less ambiguity, particularly in the final scenes.
There is an 87 minute "Hamster Factor" documentary also on the DVD but I was so exhausted by the film that to sit through almost as much again immediately afterwards was too much. More information on the cast would have been nice as well, but at the end of the day a good movie should speak for itself - and this one does so at a high volume.
The two main actors - Brad Pitt and Bruce Willis - are so unbelievably good that you can feel both James Cole's anguish and Geoffrey Goines' agitation oozing from the screen. Madeleine Stowe's attempts to rival her male colleagues fall a bit flat - she seems a bit like a jumpy Alanis Morisette in the "Ironic" video rather than the character she is supposed to be playing (it would have been better had Railly remained calmer and more composed as a foil to Cole and Goines' supposed lunacy) but gives a decent performance.
The exquisite location filming and atmospheric use of dirt and decay made me think I was in some Orwell novel - don't watch this without taking a long hot shower afterwards - but the tension between Cole's mission and longing for the "good ol' days" is poorly developed, as is the romance between Cole and Railly - perhaps there isn't supposed to be one, but the on-screen hints were sending confusing mixed messages out, and the film would not have suffered had there been less ambiguity, particularly in the final scenes.
There is an 87 minute "Hamster Factor" documentary also on the DVD but I was so exhausted by the film that to sit through almost as much again immediately afterwards was too much. More information on the cast would have been nice as well, but at the end of the day a good movie should speak for itself - and this one does so at a high volume.
Jeffrey Adams
5つ星のうち5.0
My favorite movie
2024年1月31日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
Well, up there. In the top 10. Or 20.
Bruce Willis bravura performance as time traveller and savior of the future James Cole.
Brad Pitt over the top performance as lovable charming loonie Jeffrey Goins so dear to my namesake.
And of course the magical Madeleine Stowe shines as the good brain doctor with a heart of utter purity.
Terry Gilliam at top flight and all the actors in their career prime. A tragic comic memorable flick.
On my 'shelf list', movies and books etc I'd want on my shelf in a doomsday bunker.
Make 'em like this again, please.
Bruce Willis bravura performance as time traveller and savior of the future James Cole.
Brad Pitt over the top performance as lovable charming loonie Jeffrey Goins so dear to my namesake.
And of course the magical Madeleine Stowe shines as the good brain doctor with a heart of utter purity.
Terry Gilliam at top flight and all the actors in their career prime. A tragic comic memorable flick.
On my 'shelf list', movies and books etc I'd want on my shelf in a doomsday bunker.
Make 'em like this again, please.