カレル・ゼマン作品は、切り絵、セル画、実写とアニメーションの融合など、
作品ごとに異なるテーマや手法に毎回驚かされます。
その中において『ほら男爵の冒険』は一風変わった、独特のユーモアを持った作品です。
紳士でお茶目なほら男爵に、率直で素敵な青年トニーク、お色気たっぷりのビアンカ姫が登場。
ゼマンお得意の変な生き物たちも大集合。
製作から40年以上経った今でも通じるギャグ、小ネタが満載の奇想天外な旅物語。
ゼマンにこんなユーモアがあったのかと驚かされます。
最初から最後まで笑わせてくれながらも、
もちろん、ゼマンの想像力の豊かさと技術の高さを実感する作品です。