行った事の無い地球の真裏、ブラジルという国に映画を観ただけで旅行した気分になれました。強い陽射し、建物や自然の色合いが何とも美しい。そこには音楽が、サンバが、常に生活と共にある。
とても広い国。真っ黒な肌の、伝統を守り続ける篤実な土着の民族もいれば、貧しさゆえにマフィアかミュージシャンか?の限られた選択肢の中で、めちゃめちゃかっこいい演奏をする若者もいる。子供達が空き缶から手作りした楽器を叩くが、当たり前のように上手い。屋台で飲みながら歌う普通のオバサン達がやけにかっこいい。仮に私達日本人が、ブラジルに旅行したとして、こんなディープな場所には物騒で出掛けられないだろう。アキ・カウリスマキの兄ミカ・カウリスマキ監督がその足で求めたバイーア地方の音楽と舞踏の「儀式」は必見。