イギリスの過去のポップの遺産を意識活用するブリットポップというものが、実際、本国で
はどのように映ったのか、ということを教えてくれる同名映画とは並行独立したコンピ。
映画(dvdで視聴)もドキュメントとして大変面白かったが、ブリットポップのベスト盤だか
ら赤盤、青盤、1枚ずつというのもビートルズのパロディで笑える。
年寄りの聴いた感じ、青は発見が多く、赤はちょっと面白みに欠けて聴き続けるのが苦痛。blurがblurのシングル中一番ダサい「パークライフ」で1曲めというので、1曲めから脱力させられる。なんでこの曲なんだろう? 映画でオアシス対ブラーの因縁の対決があったことを知ると、青盤1曲めのオアシス曲の好さと比べて、blurを悪く印象付けるためなんじゃないか、とか、勘繰りたくなってくる。
青盤は、過去の遺産の引継ぎというだけではなく、確かに心地好いものを多様に産み出した
のだ、ということを教えてくれたし、くりかえし聴きたいと思えるアルバムになっている。
映画はOASISの度し難いファッキンな育ちの悪いファッキンな口の悪さがファッキンに印象深
いファッキンな映画だった。「あの声でとかげ喰うかやホトトギス」という句を思い出した。
アーティストの実際なんか知らずに音楽だけ聴いていた方が幸せなことがあるね。