ちょうどこのアルバムが発売される少し前に「Sights & Sound of Summer」が米国で発売。「サーフィン・サファリ」から「ココモ」を一枚に収録していた「Sound of Summer」に未DVD化だった貴重映像満載のDVDがプラスされるというファン垂涎のアルバムでした。
その同月に発売された「日本独自編集」を謳った本アルバムですが、ベストというには不満点が残るのも事実。「アミューズメントパークUSA」も「カリフォルニア・コーリング」も普通のベストアルバムには選出されないような渋い選曲ですが、あえて収録する必要があったのか・・・。姑息な事にパッケージには「Sound of Summer」と銘打たれていますが、あちらと異なり権利上の問題からか「ココモ」は収録されていません。『夏』をテーマにするなら収録してほしかったものです。
しかし何よりも驚きな事は本アルバム発売の一年後には、ビーチボーイズの来日に合わせてなんと本家の「(Sight &)Sound of Summer」の日本盤が発売されてしまったという事実でしょう。それを考えるとSound of~発売までのたった一年間のつなぎが本盤の役目だったのでしょうか。だったら最初からアメリカ盤に基づいたものを発売してくれたらよかったのに。むしろ本アルバム発売の一年後に何食わぬ顔でまたまたベスト盤を発表するのはどうなんでしょうね。「ベスト盤が氾濫するビーチボーイズ界に一石を投ずる」どころかますます拍車をかけさせてしまっただけな気がします。いくらなんでもこれはレコード会社の采配ミスなのでは・・・。
評価はビーチボーイズに対する敬意、そして一応非CCCDで発売したというを踏まえて☆二つとさせていただきます。