レミー自身が「最高傑作」と断じていた大傑作。
まあ、作った本人は新作の度に言うもんだよな……と思いきや、本作はそれだけではない。大手レイティング・サイトRYMでも(現時点で)2000人以上が投票して「3.75」の高評価を記録している。これは「OVERKILL(3.89)」「ACE OF SPADES(3.85)」に次ぐ、歴代スタジオ作品の第3位。もちろん、最終トリオではズバ抜けて高い堂々の代表作なのだ。
「最終トリオ」と連呼してしまったが、ここもポイント。MOTORHEADの歴史は1975〜2015年の40年間に及ぶが、後半分の20年(1995〜2015年)は不動のラインナップ(レミー/フィル・キャンベル/ミッキー・ディー)だった。つまり、レミーにとって最も信頼のおける最強メンツであり、変更の余地がない「MOTORHEADの最終回答」でもあったわけだ。
そんな「最終トリオ」だけに、出すアルバムは常に高品質。そのために定番の入り口が定まらず、後期MOTORHEADに興味を持っても「どれから聴き始めて良いか分からない」というケースも多かった。そんな方に最適なのが本作(とライヴアルバム『EVERYTHING LOUDER THAN EVERYONE ELSE』)。「最終トリオ」の最高傑作であり、「21世紀のOVERKILL」と呼んでも過言ではない極めつけの名作なのだ。