かつての漫才コンビ、トゥナイトの二人がステージ上のみならず、ひたすら喋ってる映画。隠しカメラによるゲリラ撮影、ピンマイクによる同時録音という変則スタイルで、街なかで大声でやりとりしている場面では、周りの一般大衆が明らかにぎょっとしている(そう言えば、確かスタンリー・キューブリックもアフレコを毛嫌いしていた)。
犬童一心の長編一作目ということで、荒削りではあるが、才気がほとばしっている。やがて商業映画を多く手がけるようになって、個性があまり感じられなくなったのが少し残念。
「金魚の一生」は「頭山」のアニメ作家山村浩二を起用した短編だが、何とも素朴すぎて…。