ズタ袋女と原始人のような三國連太郎。
文明批評的な尖った実験作かと思ったが
70年代、八重山諸島圏と覚しい架空の島での人間模様の話だった。
因習と貧困に縛られた島での島民たちの生き様。
沖縄返還直前という時代を背景に、
島の伝統と近代のぶつかり合いがケレン味たっぷりに描かれ満足。
ただ、クライマックスのドンガマことアカマタクロマタ祭…
島民の心の拠り所であり呪縛でもある核心なのにすぐ終わっちゃうのが勿体無い。
つくづく南方系というかニューギニア系。
琉球王朝からさえ異端視されていたという他に例を見ない独特の祭である。
あれをもっとをじっくり描いてほしかった。
小林薫の「ウンタマギルー」がこよなく好きだが
あっちもファンタジックで奇想天外風けっこうシリアスで心にこびりつく話。
一緒に見てみると面白いかもしれない。