第二次大戦で大活躍した戦艦アイオワ。1989年、今や艦船からの砲撃よりミサイル攻撃の優秀性に目がいく時代。時代に取り残されないよう躍起になっていたそのさなか、実弾訓練中に第2砲塔が爆発、47人の犠牲者を出す。現場に居た者は死亡したため、真実の原因は誰にも分からなかった。
予断を許さず真相をはっきりすべきと考えるマイヤー少尉(レナード)達と、ムサリ艦長(カーン)を守ると同時に自分の保身も考える者達が対立の構図をなす。
海軍による「非公式捜査」を前に艦長はマイヤー少尉達部下に「忠誠心」を強いた。部下の誰かに責任があるという結果が出ることが、艦長にとっては一番好ましい結果だったが、思うようにいかない。途中から「海軍捜査局」が捜査を引き継ぎ、艦長に非が及ばぬように末端の乗組員達に強引な自白を強要し始める。「個人的恨みによる計画的爆破」説が出るにおよび、その家族や同僚達がムサリ艦長の軍への最終弁論に緊張の一瞬を迎える。
戦艦アイオワの砲撃シーンや、事故による爆発炎上シーンなどは迫力もあり実に見ごたえのある作品だが、なにより法廷サスペンスの色合いの濃いストーリー。その意味では若干中途半端な作品と言えるかもしれない。