内容紹介
決してこれは9年の空白なんかじゃない。たそがれていてもOKだった時代、1996年、既に「ハレンチ」で社会派というありがたくもない形容を貰いながら、ポップの未来を描いていた岡村靖幸は、常に前進していた。愛が日常に墜落する恐怖、そしてそれが分かっていても人を愛さずにいられない資質――もはや中年モラトリアムとは嘲笑えない業を、時には父性さえ感じさせる包容力で表現。ナンパと戦争と引きこもりを並列して、しかも泣き笑いできる、そんなの他に誰がいる? テクノやハウスを食い散らかし、自らのオルタナティヴ・ファンクに注入したアタックの強い音像も彼の希求の表出だろう。人として音楽としての純度の高さとポップの下心が完全復活した。(石角友香)
メディア掲載レビューほか
「モン-シロ」「ミラクルジャンプ」他を収録した通算6枚目のアルバム。`説明不能の異色`と称された才能は時代を経ても風化せず、スキャンダラスで男っぽい作品を産みだした!