純姉さんが出したアルバムの中でも特にコンセプトが際立つ作品だと思います。
ロック色とメッセージ性が強いです。
注目は『オープン・ダ・ドー』で、当時はミュージックビデオも発表され、かなりインパクトがありました。
ここまでストレートに内面に抱える不安を隠す事なく歌詞にしてしまう思い切りの良さは素晴らしいです。
残念ながら戸川純さんが作詞したのはこの一曲だけでした。
それでも全曲通じて方向性が定まっているので、違和感なく色んな曲調を存分に楽しめるアルバムになっています。
デニス・ガンさんが作曲した『トガワ・フィクション』はメロディが良く、インストではなく歌詞を付けて歌ってほしかったです。
ウィキペディアに載っていなかったので、全曲紹介します。
1 『カウンセル・プリーズ』
作詞 水谷紹 作曲 ナスノミツル
2 『オープン・ダ・ドー』
作詞 戸川純 作曲 ホッピー神山
3 『拝啓、パリにて』
作詞 水谷紹 作曲 吉田達也
4 『さよーならハニームーン』
作詞 水谷紹 作曲 デニス・ガン
5 『トガワ・フィクション』
作曲 デニス・ガン
6 『おしまい町駅ホーム』
作詞 水谷紹 作曲 福岡ユタカ
やっぱり純姉さんに全部作詞してほしかったという思いはあります。
あと「デニス・ガン」と聞いて反応された方は、かなり姉さんのファンだと見受けられます。
戸川純バンドで発売された作品はこの一枚限りで、そこは残念でした。すごく好きだったのでもったいないです。
本作はミニアルバムという事で手軽に聴ける点は良いものの、歌詞は重くイレギュラーです。
そこが戸川純らしさで、相変わらず万人向けではありませんが色々と心に響くものがあると思います。