Amazonより
1999年~2000年のコンサートツアーから、さまざまな会場における演奏を収録。ペット・ショップ・ボーイズの集大成とも言える今作品では、アルバムからの選曲とともに数々のヒット曲をライヴで魅せる。聴きたい曲はすべてここにあると言っても過言ではない。コンサートのオープニングは、彼らがキャリアをスタートさせた曲でもある「ウエスト・エンド・ガールズ」。そして、比較的新しいヒットの「ニューヨーク・シティ・ボーイ」へと続く。 最初にワールドツアーに出たのは1989年のこと。「ビヘイヴィアー~薔薇の旋律」ツアーから1997年のロンドン、サヴォイ劇場のパフォーマンスなどを経て、衝撃的なダンスを含め、あらゆる要素を含んだ芸術的なライヴを展開し続けている。「ナイトライフ」ツアーも例外ではない。ザーハ・ハディッドとのコラボレーションにより生まれた現代的なステージセットに、目まぐるしく映し出される映像。そして、奇抜なカツラと衣装を身に着けた2人が登場する。芸術的な面からいえば、「ナイトライフ」はベストツアーだ。しかし、残念ながら、それらをすべて、そのままの形で反映できるわけではない。時折ではあるが、まるで1980年代の美術学校の生徒の作品のように質と技術の荒い映像が登場する(おそらく意図されたものだろうが)。しかし、そんなことさえ吹き飛ばしてしまうものがこの作品にはある。素晴らしい特殊効果に加え、テナントとロウが繰り広げるパフォーマンスにただ圧倒されるのだ。「とどかぬ想い」では、オリジナル曲同様に故ダスティ・スプリングフィールドのボーカルが響き、感動を呼ぶ。ライブバージョンで生まれ変わった1991年の「ワズ・イット・ワース・イット?」も聴くに値する出来だ。彼ら自身の歌詞から一節を借りて言おう。「あなたたちは本当に素晴らしい」(John Galilee, Amazon.co.uk)