テキサスで私書箱のみを公開し、どう考えても採算の取れない値段で1978年からLP/CDをリリースし続けているヤンデク。これは1989年にリリースされた通算18枚目のアルバム。怨霊のようなボーカルは全アルバムに共通しているし、80年代は本CD同様ブルースを基調とした作品が多いが、バックの演奏が真っ当でギターもいつもより普通のコード進行でありNancyという美しい声の女性が歌っていたりして、まず最初に聴くべき一枚だと思われる。6曲目のTalk That Talkなどなかなか格好いい。ジャケに写る男が本人かどうかも謎だったが、2004年10月17日Richard Youngsらを従えて突然ライブを行ない26年間の隠遁生活に終わりを告げた。