未来世紀ブラジル [DVD]
購入オプションとあわせ買い
フォーマット | 色, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | ジョナサン・プライス, テリー・ギリアム, キム・グレイスト, ロバート・デ・ニーロ, トム・ストッパード |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 2 時間 22 分 |
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
商品の説明
Amazonより
個人情報のすみずみまで管理されている未来社会の中、情報省記録局の小役人サム(ジョナサン・プライス)は、いつも夢の世界に想いをはせることで、息詰まるようなストレスをしのいでいた。そんなある日、同僚が叩きつぶしたハエのせいでインプットのミスが起こり、靴職人のバトルがテロリストのタトル(ロバート・デ・ニーロ)と間違って捕らえられてしまうという事件が発生する…。
管理社会を痛切に批判した、鬼才テリー・ギリアム監督によるSFファンタジーの傑作。ユニーク極まる未来社会の設定の数々に、ザビア・クガートのサンバ曲「ブラジル」が効果的に融合し、豊潤な映画のイメージとして映えわたる。初公開の折りは、プロデューサー独断による短縮版製作などをめぐっての闘いを記録した『バトル・オブ・ブラジル』が出版されたりと、ギリアム監督の反骨の姿勢も話題となった。(的田也寸志)
レビュー
製作: アーノン・ミルチャン 製作補: パトリック・カサヴェッティ 監督・脚本: テリー・ギリアム 脚本: トム・ストッパード/チャールズ・マッケオン 撮影監督: ロジャー・プラット 製作デザイン: ノーマン・ガーウッド 特殊効果監督: ジョージ・ギプス ミニチュア効果監督: リチャード・コンウェイ 衣裳: ジェイムズ・アチェソン オリジナル音楽: マイケル・ケイメン 出演: ジョナサン・プライス/ロバート・デ・ニーロ/キャサリン・ヘルモンド/イアン・ホルム/ボブ・ホスキンス/マイケル・ペリン/イアン・リチャードソン/ピーター・ヴォーガン/キム・グライスト
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 言語 : 英語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4988102036331
- 監督 : テリー・ギリアム
- メディア形式 : 色, ワイドスクリーン
- 時間 : 2 時間 22 分
- 発売日 : 2004/11/25
- 出演 : ジョナサン・プライス, ロバート・デ・ニーロ, キム・グレイスト
- 字幕: : 日本語, 英語
- 言語 : 英語 (PCM)
- 販売元 : ジェネオン エンタテインメント
- ASIN : B000657R7I
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 92,291位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 797位外国のファンタジー映画
- - 1,873位外国のSF映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
そのほとんどは二度観なくても良いものだったが、本作と「ブレラン」は違った。
内容は全く違うものだが、どこか未来を暗澹とさせる「カオス」を作り出すことで、
この両作品は際立った。
ブラジルは最初観た時からあの「テーマ」が頭から離れず、時々あの陽気な
スコアが脳内で流れだす(笑)。
順序は「ブレラン」の方が先だが、それを真似た嫌いは一切ないのに、どこか
暗い未来を描きだす・・・。
古くは「メトロポリス」や「モダンタイムス」も同様のテーマ性を持っていたが、
実際の世界も「レトロ」でこそないが、これらの「情報統制社会」が実現しているのが
恐ろしい。
もともと本作はイギリス映画だ。「モンティパイソン」ばりに大笑い出来るシーンも
多くあるが、あのラストには驚かされたものだった。
これが賛否両論で、アメリカの配給を手掛けた20世紀FOXとユニヴァーサルで
結論が違うバージョンが出来る始末になった。
T・ギリアムは「トラブルメーカー」としても知られるが、O・ウェルズらに比べれば
大人しいものだ。大学出のインテリに乗っ取られたハリウッドのエグゼクティブたちと
意見が合わないだけだろう。
昔のハリウッドもパインウッドも、日本の活動写真だって「博打打ち」の世界だった。
この傑作がHD化されるのは大変喜ばしいことで、VFXの場面に粗い場面はあるものの
概ね1985年の作品としては上出来なレストアだと思う。
ただ、特典映像の新録がないのが残念。SDでのメイキングは30分だが、これは撮影時
に収録されたものである。
星は文句なく5つだが、新しいメイキングがあればもっとよかった。
システム、社会規範が人を支配する国家にあって、流されるままの主人公は、夢にまで見た理想の女性と出会い、自分で生き方を選択する道を選ぶ。
だが、彼にとって理想の生き方を実践するためには、この国家の社会規範は不都合だった。
彼は社会に抵抗し、規範に抗うことも選んだ。
しかし、おおよその場合、社会は誰かの個人的な都合などには屈しない。
主人公は責任を放棄し、抵抗を攻撃に変える。この時点で彼は逸脱した。
映画のなかで、彼は自分に都合のよいことしか信じない。
夢で見た女性との恋。夢のなかでは髪がありヒーローな自分。
事実や現実よりも、彼は自分の妄想や都合を優先する。
だから、彼女を爆弾魔と疑ったり、配管工をテロリストと疑ったりする。
彼らの人となり、客観的な事実より自分を信じているのだ。
だから彼は妄想に逃げ込む。ハッピーエンドな妄想に。
自分の都合以外を顧みず、そのためには他者を貶めて憚らない主人公の姿は、国家の都合を優先して作り上げられた規範が個人を踏みつける様子と重なる。
個のレベルか公のレベルかの違いはあれど、ひとつの理不尽への優なき反抗は、相対するもうひとつの理不尽を生み出すだけなのだ。
現代社会において、自分の信じる勝手な都合を基準に、他者を貶める人間のいかに多いことか。
この映画を観ながら、そんなことを考えている自分に笑った。
こう書くとよくあるディストピア映画に思えるかもしれませんが、はっきり言ってその通りの映画です。私の勝手な解釈ではオーウェル「一九八四年」をネタにその世界を「ブレードランナー」風近未来的に映像化した映画、と思いました。役者の演技、演出も全体的に神経症ぎみな感じが漂い、戯画化乃至カリカチュアされているように観えました。暗くなりそうなネタを明るく処理し逆説的効果をだそうというギリアムの意図はチェスタトン的諧謔味を感じました。
で、題名のブラジルに関しては、特典映像でスタッフ、キャスト共々口をそろえて「よくわからない」と申しておりますが、私も判りません。私見でない知恵を絞って解釈してみると、敢えて謎めいた題名をつけることで監督が観た人に何の意味かよく考えるように仕向け、その考察により観客をこの映画の虜囚にし、この映画のファンにさせようという魂胆ではないか、と思いましたがどうでしょうか。その他では前述したような明るい雰囲気の中暗い話を語ることによって違和感をだすため、全体にサンバっぽい音楽を流して陽気に嫌なことを語るという異化作用を醸そうという狙いではと思いました。
が、そういう解釈ぬきでも近未来(今はもう近過去ですが)の高度管理社会を皮肉ったSF映画として単純に楽しめます。余計な解釈を抜きにして戯画化されたSF映画として楽しむのが無難かもしれません。
一番最初に観た時は確か高校生くらいだったような気がしますが、実を言うと殆ど覚えてなくて、今回が初見の感覚で観ましたが割と楽しめました。機会があったらご鑑賞を。
公開当時より、一層グロテスクさを増す現実の管理社会の中にある現在の私たちにとっては、丁度良い大人のおとぎ話です。
テリー・ギリアム監督がんばれ!
聞き覚えのあるタイトルで、レンタル落ちが安かったので、何となく購入。
公開から36年後にして、初めて鑑賞したのですが・・・・
これ、死ぬほど面白いじゃん!
人間の喜怒哀楽、全てが詰まったミラクル級の傑作です。
管理社会やお役所仕事を皮肉った、ブラックコメディでもあり。
キッチュなイメージ溢れる、ファンタジー映画でもあり。
ロマンチックな冒険譚でもあり。
ディストピア物の、おぞましいスリラーでもあり。
終盤の、めくるめく4段オチに至るまで、全てが完璧です。テリー・ギリアム、神。
これを観ずして、俺は36年も何をしていたんだ、と思います。
いや、若い頃に観たとしても、本作の味わいは理解できなかったかも知れませんが。
腐った世界の真ん中で、俗に溺れず生きているサム。
愚かなまでの純粋さは、感情移入に価します。
しかしディストピアの暗黒社会で、その愚かさが許されるはずもなく・・・・。
そして、彼は自分だけの楽園へ辿り着くのです。
この物語は、世界と折り合えない者が、心の安息を得るまでの旅だったのだと思います。
本作を譬えて言うなら、ドロドロに濃いブラックコーヒー(ブラジルだけに)。
痛いほどの苦味を受け止められる、大人のための作品なのです。
評判通りの傑作です。
「不条理」と「管理社会」。
言うなれば、オーウェルの「1984」とカフカの「審判」を
融合させたような映画です。
レトロな未来社会の描写も、モダンタイムスを思い出させる徹底的に
管理化される社会の描写も、丁寧に描き込まれています。
黒服を着て、同じように動く役人達。どういう状況下に置かれているのか
主人公すら分からない社会。自分の存在すら曖昧模糊とする世界。
ともすれば、独りよがりな映画になりそうですが、
ストーリーもスピーディーで、全く飽きのこない作品です。
「現代社会への警鐘」とも「不条理」とも「管理化される個人」とも
幾通りにでも、解釈できる映画です。
監督のギリアムにひたすら拍手です。
ただただ圧倒されました。
是非、オーウェルの「1984」とカフカの「審判」を
読んでからもう一度見て下さい。魅力が倍増します。
ブックが広がるのを抑える為、収納時は帯は必需、しかしその帯は形状を含め取り外ししにくいのは大変困りもの。いっそケースにすればよかったのでは?
ちなみに作品自体は星5つ以上です。