お洒落なエヴァンスのカバーポートレイトが印象的な1967年8月17日ビレッジヴァンガードでのライブ。翌日の18日分も2枚組で本邦のみリリースされている。両方そろえると47曲でコンプリートになる。ベースにはお馴染みのエディ・ゴメス、ドラムスにはあのフィリージョージョーンズのトリオによる録音だ。フィリージョー効果か、今夜のエヴァンスのピアノはスゥインギーで軽やかだ。ゴメスのベースもオフビートを強調するドラムスに中和されていつものようにゴツゴツ感じられない。肩の力の抜けたリラックスした演奏がとっても心地良いライブである。今までは、コンプリート・ビルエヴァンス・オンヴァーブ18枚組CDでしか聴けない音源だったが、近年15曲からなるベストが"California Here I Come"として廉価盤が出されている。同一曲が頻繁に重複するが、このライブが好きな方はこの2枚組を買っても損はしないだろう。