MIDNIGHT SUNをはじめとする、数多くの北欧系作品で活躍しているピート・サンドベリ(Vo)による3rdソロで、内容的にはバラード集。
MIDNIGHT SUNやOPUS ATLANTICAなどで見せる、ハードな側面も悪くないが、ピートのやや線が細いながらも、ほのかにしゃがれた味のある歌唱は、バラード系の曲でこそ真価を発揮。このアルバムでみせる叙情味溢れるセンチメンタルだが、どこか暖かい歌唱は、まさに彼の真骨頂。
前述のように、バラード集ということで、メタル臭は皆無。という訳で、北欧叙情メタルを求めると完全に肩透かしを食らうが、クオリティ的には実に素晴らしいバラードが多数収録されており、非メタルのリスナーには、ヨダレものの内容となっている。
実際、BON JOVIやBAD HABITが歌ってもなんらおかしくない極甘ラヴ・バラード群の畳み掛けは超強力で、特に前半#1“Last Train To Paradise”から#6“Stiff Alley”までの充実ぶりは、目を見張るものがある。
04年のアルバムだが、今日でも、ふとした時に聴いている一枚。
バラード作品でここまでメロが美味しいのは久々。
末永く付き合っていける秀盤。
バラード好きは、探してでも買う価値アリ!