アルゼンチン音響派、とくくられるフェルナンド・カブサッキが
日本のロック寄り先端ジャズ&人力トランスな人たちと
繰り広げたセッションの記録。
勝井祐二、山本精一、鬼怒無月、芳垣安洋、岡部洋一、沼沢尚、
この6人の参加者について、他の作品で聞いたことがあれば、
このセッション音源をさらに楽しむことができるはずです。
基本的にはカブサッキのミニマルフレーズ(それをループさせていく)を
ベースにして、それにフレーズが絡んでいく、という展開が多いです。
カブサッキはロバート・フリップの
「リーグ・オブ・クラフティ・ギタリスツ」にも参加していた、
と言えば、イメージが湧くかもしれません。
特に1曲目(カブサッキ+鬼怒+勝井)は、ミニマルなライ・クーダー、
といった趣。2曲目(カブサッキ+鬼怒+山本)はギタートリオです。
3曲目(カブサッキ+芳垣+岡部+沼沢)で初めてドラム隊が参加、
でも、明るくほんわかした曲調のせいか、とても抑え気味。
全員参加の4曲目は、ミニマルフレーズの重なり合いが
じわじわと迫ってくる大曲で、
5曲目は再びカブサッキ+3ドラムス。ここでドラム隊が爆発します。
即興演奏の作品なのですが、一枚通して聞くと、
何だか構築された物語のような気もしてきます。