待ちに待ったデジタル・ハイビジョン・リマスター。
見違えるほど鮮明に美しくよみがえった映像が素晴らしいです。
特に「英国式庭園殺人事件」ではそれが顕著。
一部わずらわしかったボカシもなくなり、俳優たちの顔もはっきり区別できます(笑)。
大袈裟な衣装、皮肉に満ちたクイーンズイングリッシュ、扇情的なナイマンミュージック。
ある種の人にとっては視覚・聴覚ともに快感を覚えること間違いなしです。
「ZOO」もある意味そうですが、80年代のグリーナウェイ作品には映像や博物学的知識へのこだわりと同時に、おちゃめな遊び心があってそれもまた興味深く単純に面白いのです。
初期の短篇など、乱暴に言えばほとんどモンティパイソンだと思うのですが・・。
(ビデオ版にはあった「VERTICAL FEATURES REMAKE」がないのが残念、次回に期待。)
また、各作品ごとに特典として監督自身による詳細なコメントがついているのも贅沢な楽しみです。
字幕版以外に、フルバージョン映像の場面ごとに解説が入るコメンタリーなので大変貴重だと思います。