レビュー
[1]製作: ナポレオン・ムラ 監督・脚本: ルイ・マル 原作: レイモン・クノー 脚本: ジョン・ポール・ラプノー 撮影: アンリ・レイシ 音楽: フィオレンツォ・カルピ 出演: カトリーヌ・ドモンジョ/フィリップ・ノワレ/カルラ・マルリエ/ユベール・デシャン/ヴィットリオ・カプリオーリ[2]製作・脚本: クロード・レネジャール 監督・脚本: ルイ・マル 撮影: リカルド・アロノヴィッチ 音楽: チャーリー・パーカー 出演: ブルノワ・フェルレー/レア・マッセリ/ダニエル・ジェラン/マルク・ビノクール/ミシェル・ロンズデール[3]製作: クロード・ネジャール 監督・脚本: ルイ・マル 撮影: スヴェン・ニクヴィスト 音楽: ディエゴ・マッソン 出演: キャスリン・ハンソン/ジョー・ダレッサンドロ/アレクサンドラ・スチュワルト/テレーズ・ギーズ
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
ルイ・マルの映画は、この人の頭の中はいったいどうなっているんだろう? と思わずにいられない万華鏡のような楽しさがある。故黒澤明もお気に入りの映画のひとつで、ウィリアム・クラインが美術監修を手がけたことでも知られる『地下鉄のザジ』で、パリの街を舞台にハチャメチャな喜劇をやって遊んだかと思えば、『好奇心』では一転してクールな視点によるナイーブな青春を扱う。そして『ブラック・ムーン』においては、もはや理屈など不要とでも言わんばかりに、悪夢でも見ているかのような、めくるめく幻想的世界を描き出す。それはまさに、“ヌーヴェル・ヴァーグの旗手”と言われた若き日の彼の、映画への強烈な意欲と挑戦でもあったのだろう。 (高橋宏文) --- 2005年04月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)