S・キングの短編”トウモロコシ畑の子供たち”にインスパイアされた作品だが、小説は、特に派手な内容でなく、物語の内容も取り立てて良いわけもなく、なぜかシリーズが連綿と製作されているのは不思議であり、その事実こそがオカルトな気がしてならない。
1作目の”チルドレンオブザコーン”は、粗削りながらも、トウモロコシ畑に巣食う怪物と大人たちを皆殺しにする子供たちの猟奇性が、幻想的な音楽を背景に丹念に描かれ、ホラー映画として水準の出来栄えであった。
それで今作であるが、N・ワッツのファン以外にはお勧めできない厳しい作品であった。
残酷描写をそれなりに入れるも、見せ方が下手糞すぎて、何が起こっているかわからず、恐怖感が一切湧かず、文脈を無視する編集が良く判らないストーリーを一層混迷させ、クライマックスの魔物との一騎打ちも?の嵐で、血や肉片が飛び散っても盛り上がることのないヘンテコ映画であった。
しかし、ブレイク前の薄幸美人N・ワッツの初々しさを見ることができる貴重な作品ではあるので、彼女が好きな方は、レンタルか定価3990円(税込み)以下での購入がよろしいであろう。間違っても、プレミア価格の購入はやめるべきだ。
DVDソフトに吹き替えが実装されているのは意外であった。