イタリアン・ピュア・メタルバンド、LABYRINTHの1996年(日本盤)発売の1stのリマスター。
リマスターにつき、デビューミニアルバムである「PIECE OF TIME」に収録されていた
「CALL ME」と「MILES AWAY」を収録。
本作は現Rhapsody of fireのヴォーカリスト、ファビオ・リオーネが
ジョー・テリーという英語名でメンバーにいることでも有名。
そのため「L(LABYRINTH)と、R(Rhapsody of fire)の分岐点」と比喩されたりします。
他のメンバーは、
フランク・アンディヴァー(現 shasows of steel)
オラフ・トーセン(現 VISION DIVINE)
他、現在もLABYRINTHで活動中のアンドレア・カンタレッリ(今作ではアンドース・レインという名前)など、豪華なメンバー。
肝心の内容はというと、
彼らの個性が敷き詰められた力作であり、非常に挑戦的であり実験的な作品。
ピュアメタル、スピードメタルにテクノサウンドが全編に加味されており、
現在でも稀有な個性を放っております。
特に「Vertigo」、「The Right Sign」は全編テクノ調で、
そこにダイナミックなメタルリフが加わる展開に、鳥肌が立ちます。
また、彼らのデビュー曲でもある「PIECE OF TIME」はアイアンメイデンを連想させたり、
「In The Shade」はファビオがハルフォード意識するように歌っています。
「メタルに限界はない」という意味も込められた「NO LIMITS」というタイトルどおり、
メタルにとどまらない色々な手法が取り入れられた力作。
王道的なスピードメタルを期待する人には、受け入れがたい曲調かもしれませんが、
メタル好きに一度聴いていただきたい作品であります。