タイトル、パッケージ、そして予告編をそのまま受け止めてホラーだと思ったら大間違い。
タイトルにあるように「輪廻」という霊的なモチーフを使っていますが、ストーリーはもの悲しい悲恋を中心に描かれています。
主演女優のカン・スヨンは国内の映画祭の受賞はもとよりベネチア映画祭女優主演賞、モスクワ映画祭主演女優賞など国際的にも認知されています。
ストーリーが少し焦りすぎな構成になっているのが悔やまれますが監督のパク・スンベがデビュー作であるということを考えれば、9割の及第点かと思います。作品の動きを出すために使われたカメラワークは良いかと思いますが、細かなカット割が案外素人っぽいのは…まあデビュー作なのでご愛嬌。
連続殺人犯役のチョン・ウンイン(反則王にも出演)は癖のある外見とは裏腹に演技派です。しかし、韓国の役者の層の厚さには唸るばかりです。