特徴 | 折りたたみ式, サラウンド |
---|---|
付属コンポーネント | キャリーケース |
対象年齢 | 大人 |
商品用途・使用方法 | ミュージック |
ヘッドフォンジャック | 3.5mmジャック |
ノイズコントロール | なし |
耳の位置 | オンイヤー |
商品の推奨用途 | Indoor/Outdoor |
対応デバイス | 携帯電話 |
インピーダンス | 60 Ohm |
感度 | 101 dB |
制御タイプ | ボリュームコントロール |
ケーブルの特徴 | 脱着式 |
商品の重量 | 181 g |
耐水レベル | 非防水 |
梱包タイプ | スタンダード パッケージング |
ユニット数 | 1 個 |
電池 | 1 不明 電池 |
商品モデル番号 | 6303157 |
メーカーにより製造中止になりました | いいえ |
カラー | ブラック |
コネクタ | 3.5mmジャック |
サイズ | 標準 |
カラースクリーン | いいえ |
メディア形式 | 不明な形式 |
OS | not_machine_specific |
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【国内正規品】KOSS オープン型オーバーヘッドヘッドホン 折りたたみ式 PORTAPRO
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ブランド | KOSS(コス) |
モデル名 | Koss Porta Pro |
色 | ブラック |
ヘッドホン型式 | オンイヤー |
接続技術 | 有線 |
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商品の情報
詳細情報
登録情報
ASIN | B00001P4ZH |
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おすすめ度 |
5つ星のうち4.3 |
Amazon 売れ筋ランキング | - 7,402位家電&カメラ (家電&カメラの売れ筋ランキングを見る) - 8位オンイヤーヘッドホン |
Amazon.co.jp での取り扱い開始日 | 2005/3/4 |
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商品の説明
商品紹介
ダイナミック・オープンエアー型ヘッドフォン
Amazonより
KOSSを代表する優れた音質のオープン型ヘッドホン
『KOSS PORTAPRO』は、1984年(日本では1988年)の発売以来、現在でも尚根強い人気を持つKOSSを代表するオープン型ヘッドホンです。
優れた音質・性能を携帯に便利なフォルムとファッショナブルなデザインに盛り込んだヘッドホンです。
『KOSS PORTAPRO KTC(KOSS Touch Control)』は、『KOSS PORTAPRO』が培ったサウンドをiPhoneでも存分に楽しむ事ができるハンズフリー通話対応のヘッドホンです。
ケーブルには、iPhoneの操作を可能にするKOSS Touch Controlを装備。
マイクが内蔵されており、iPhoneの音量調整だけでなく、通話の開始・終了、音楽の再生・停止、スキップが手元で操作できます。
さらに、『KOSS PORTAPRO』および『KOSS PORTAPRO KTC(KOSS Touch Control)』には、ヘッドバンド側圧を左右各3段階に調整できるcomfortZone機構を採用。
長時間のリスニングでも快適な装着感を演出します。
そのほか、コンパクトに折りたたむことができ、付属の専用キャリングケースに収納することで持ち運びも容易になります。
ラインアップ
KOSS PORTAPRO KOSS PORTAPRO-WAmazon.co.jp限定カラー KOSS PORTAPRO KTC(KOSS Touch Control)
特長
- 伝統的KOSS PORTAPROサウンド
- 快適な装着感を演出する調整式ヘッドバンド
- KOSS Touch ControlによりiPhoneの操作、通話が可能 ※KOSS PORTAPRO KTC(KOSS Touch Control)のみ
- 収納に便利な折りたたみ式
- 専用キャリングケース付属
KOSS Touch Control
※KOSS PORTAPRO KTC(KOSS Touch Control)のみ
KOSS Touch Controlにより、iPhoneのコントロールが可能です。
- 再生/停止:(1)ボタンを押す。
- 受話/終話:(1)ボタンを押す。
- 音量を上げる:(2)ボタンを押す。
- 音量を下げる:(3)ボタンを押す。
- 次の曲へ送る:(1)ボタンをダブルタップ(2回押し)する。
- 前の曲へ戻る:(1)ボタンをトリプルタップ(3回押し)する。
- 早送り:(1)ボタンをダブルタップ(2回押し)し、そのまま長押しする。
- 巻き戻し:(1)ボタンをトリプルタップ(3回押し)し、そのまま長押しする。
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価格 | -5% ¥6,930¥6,930 過去: ¥7,280 | ¥5,980¥5,980 | ¥3,985¥3,985 | ¥13,500¥13,500 | ¥9,000¥9,000 | -90% ¥2,790¥2,790 参考: ¥26,990 |
配達 | 5月 31 日 - 6月 1 日にお届け | 最短で5月25日 土曜日のお届け予定です | 最短で5月25日 土曜日のお届け予定です | 最短で5月25日 土曜日のお届け予定です | 最短で5月26日 日曜日のお届け予定です | — |
お客様の評価 | ||||||
音質 | 4.2 | 3.7 | 4.2 | 4.1 | 4.1 | 4.6 |
低音の音質 | 4.0 | 3.6 | 4.0 | 4.2 | 4.2 | 4.4 |
軽さ | 4.8 | 4.6 | 4.5 | — | — | — |
販売元: | ティアックストア アマゾン店 | Hellodigi | [インボイス対応]☆★わんぱく堂★☆[返金保証あり] | Shopie Wolf | ISEJI-YA | Stseetop Life-Jp |
接続技術 | 有線 | ワイヤレス | 有線 | 有線 | 有線 | ワイヤレス |
ヘッドフォンのフォームファクタ | オンイヤー | オーバーイヤー | オンイヤー | オンイヤー | オンイヤー | オンイヤー |
コネクタタイプ | 3.5mmジャック | bluetooth | 3.5mmジャック | 有線 | 3.5mmジャック | — |
ヘッドフォンジャック | 3.5mmジャック | なし | 3.5mmジャック | 3.5mmジャック | 3.5mmジャック | — |
ケーブルの特長 | 脱着式 | 脱着式 | 脱着式 | 脱着式 | 格納式 | 脱着式 |
制御タイプ | ボリュームコントロール | bluetooth | ノイズキャンセリング | リモコン | — | — |
モデル名 | Koss Porta Pro | Retro 3APLUS | KSC75 | Porta Pro | PortaPro On Ear | BX15-422 |
重量 | 0.4 pounds | 0.15 kilograms | 43 grams | 0.46 kilograms | 0.41 pounds | — |
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イメージ付きのレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
今でも愛用しており、時折イヤーパッドを交換するのみで問題なく使用できています。
折りたたむとデニムのポケットにおさまるサイズになるため、値段的にもファッション的にもそのような使い方が適していて、私もそうしていました。
しかし、唯一無二のデザイン性から、首からカメラをぶら下げて下北沢を散策したりする層に人気が出たり、有名なガールズグループがMVで使用したりと注目を浴びて、価格のみがどんどん上がっています。
正直「低価格帯で雑に扱えてデザインが良い」ことがこのヘッドホンの最大利点だったわけですが、似たデザインのヘッドホンも雨後の筍のように売られていますし、ヘッドホン自体の性能も元々高いわけでもないので現在の価格帯では性能のより高いものは普通にあります。
このような現状を踏まえてなお、購入するのであればお勧めです。
当たり前ですが3.5のイヤホンジャックです。
1984年、とある1つの開放型ヘッドホンが世に生み出されました。その名もporta Pro、日本では“ポタプロ”と呼ばれる愛称で親しまれるKOSSという米国のオーディオメーカーのヘッドホンです。もう生まれてから40年近くも経つんですね(私は7~8年くらい前に中古品を2500円弱で購入した記憶があります)。というか今でも製造されていることに驚きです。いつ出たのかは知りませんがワイヤレス版やマイク付きの有線タイプも存在していますし、Amazonを眺めていたら本機のレプリカみたいな機種もあるくらいです(レプリカのワイヤレス版がとても気になる)。これは本当に世界的に有名なヘッドホンの1つに数えられます。
これ程偉大な機種をレビューするのは誠に恐れ多いのですが、色々とイヤホン等を見てきた一人間として、購入から7,8年経過した今になって本機と正面から向き合ってみました。7千文字近い内容とかなり長いレビューですが、何卒お付き合いください。
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<デザイン>
少しレビューするのが難しいへんてこデザインです(笑) 形状に意味があるのかよく分からないレトロ感と機械感が合わさった、言うなればレトロフューチャーなデザインといったところでしょうか。使えりゃいいという考えしか頭になさそうな作りなのにレトロフューチャーを感じられるのが面白いです。個性的な見た目ゆえにファッションアイテムとしての評価も高いようで、一説にはファッション目当ての人間にも人気が出て価格が高騰したとかなんとか。
見た目で特徴的なのは“レトロ”にあたる「機能すりゃいいだろ」的な脆そうでチープ、そしてへんてこに見える外観と、“フューチャー”にあたる機械・ロボットさながらの金属パーツの主張の強さと後述する変形機構です。全体が特徴的じゃないか(笑) 脆そうでチープな見た目の割に割と頑丈にできているのでご安心を。イヤーパッドだけはどうしても劣化してしまいますが、40年続く機種だけにアフターマーケット品は腐るほどあるので心配は要らないでしょう。別メーカーの出しているレプリカ品のアクセサリーも使えそうですしね。
レトロとはまた違うんですが、このちゃちな感じが個人がDIYして作ったヘッドホンにも見えさせます。「とりあえず機能すりゃいいだろ」という同種のノリを凄く感じられるというか(笑) なので親しみみたいなものも同時に感じさせるデザインにもなっているように思います。私も普段使いしていて生活に凄くフィットするように感じてますが、それはきっと親しみやすさからくるものかもしれませんね。このどこかへんてこな見た目も愛嬌あって可愛いですし。
それともう1つ褒められる点は分解が簡単にできる設計になっていることです。スピーカーユニットはボールジョイントのようにパチンと嵌っているだけなので工具なしで外せます(ヘッドバンド側の爪形状の関係でユニットを上下方向に傾けながら外すとやりやすい むやみにやると壊しそうなくらい硬く嵌っているので注意)。ケーブルとの半田部分も下部のキャップを外せばすぐ現れます(写真参照)。初めてやった時はここまでに5分くらいかかりましたが、慣れれば1分程度でできるかと。ケーブルとの半田部分までのアクセスが非常にしやすいため、ケーブルが断線したりしてもリケーブルがささっと容易にできます。お気に入りの線材に変えたい、バランス接続化したいという要望にも応えやすいです。ユニットとケーブル内の線の対応関係を見ないといけないのでテスターは欲しい所ですが(なくてもできなくないがあれば意識が途中で飛ばない限り確実にミスしないので欲しい)、テスターがあれば誰にでもリケーブルができるでしょう。分解時に注意すべきはユニット裏の縁に沢山付いている細いスパイクが折れやすい点です(自分もパッド交換の際に上部2本を折りました(笑))。これはイヤーパッドを固定するための突起なので数本折れたところで全く支障はありませんが、1本も折りたくないという人は注意しつつ作業しましょう。
また本機には頭頂部のクッションがありません。ですがクッションがないということはその劣化の心配もないということで消耗品は実質イヤーパッドのみ、かつ上述したようにリケーブルも容易なので、修繕によって長く愛用できると思います。チープかつシンプルだからこそメンテナンス性が高く、アフターマーケット品も数多く出ています。このロングライフ性がロングセラーの理由の1つなのでしょう。
●=========================================================●
<携帯性>
“porta”bleの名が示す通り、ポータビリティこそが本機最大の特長です。1点目に約65gととても軽く作られていること(KOSSにはさらに軽いKPH40というヘッドホンもあります あれは極限まで無駄を削いだ結果、逆に洗練されて見えるという不思議(笑))、2点目に手のひらサイズになるくらいまでに小さく畳めるよう変形可能な作りになっていることがあります。特に2点目は凄いです。スイーベル機構なんて目じゃありません。KPH40は本機より軽くともコンパクトに変形できないので、ポータビリティは本機の方が上回りますね。この変形の代償として頭頂部のクッションが撤廃されていますが、両側から挟むだけで頭に固定できるほど軽い本機であればクッションは必要ありません。どこにでも持って行ってあげましょう。
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<装着感>
これに関しては正直、イヤーパッドを別物に換えるまで良いと思えませんでした。圧迫感はそこまで気にならなかったのですが、本機を畳む際に使用するヘッドバンド右側のフックが動いている途中に耳に掠ってしまうことがあり、それによる痛みが頻発していました。もとのイヤーパッドから肉厚のイヤーパッドに変更し、厚みの分だけフックを移動させたことで耳に掠らなくなり、耳の痛みも完全になくなりました。肉厚のイヤーパッドになったことで圧迫感も僅かに弱くなった感じがします。イヤーパッドを換えてからは非常に快適に使えています。
何より、本機を装着していても本当に頭が軽いです。長時間装着していても頭も首も疲れません。私がヘッドホンよりもイヤホンを好む理由の1つでもあるんですが、「着けていても疲れない」というのは着用するものとして非常に大事なポイントだと思います。眼鏡とかも同様ですね。
装着感が良いもう一つの理由として、スピーカーユニットが中央のボールジョイント(実際はボールジョイントのような球形でなく薄い板状の円盤がパチンと嵌っていて、遊び(隙間)によってボールジョイントのようにふるまって動く)を軸にして狭い範囲ながらもぐりぐり回転するように作られているのが挙げられます。分解して実際に見るといい加減に見える作りなのですが、実用できちんと機能するのが素晴らしいです。こういうギャップがDIYチックで結構好きなんですよね。親しみ度が上がりました(笑)
本機は耳を覆うのではなく耳に乗せるオンイヤータイプなので耳に側圧がかかります。一応本機はパッドの上に黒いスポンジが付いているので、それによって側圧を分散する作りになっている様です。ただ自分の頭では装着してもこの黒いスポンジが頭に接地してくれず、全部の側圧が耳にかかっている状態で使っています。それでも耳は痛くなりにくいです(肉厚のイヤーパッドにかなり助けられている感じがする)。側圧を2段階で調整できる機構もあるので、緩めの設定にしていい感じになっています。この側圧調整機構がなかったらちょっと辛かったかもです。
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<遮音性・音漏れ耐性>
見た目通り、遮音性・音漏れ耐性はともに低いです。基本的に屋内リスニング用で、外で使えるとしたら徒歩での散策、あとモールのように広い店内で人が動いていたりまばらであるなら少し音量下げ目でショッピングでの利用もできます。人が座って落ち着くような屋内(カフェと図書館など)や公共交通(電車、バスなど)ではかなり厳しいですね。本機は外使いが難しいイメージがありますが、暮らしの中だと案外使えるシーンは多いです。ポータビリティが突出して高いヘッドホンなので、外でも使えるところは使ってあげたいですね。というかそれができないとポータビリティもファッション性も活き難くなり、KPH40の方がいいじゃねえかという結論になるので。
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<音質>
低音のグルーヴ感を重視した洋風のノリを持った音質です。ただ今らしい鮮烈さは全くなく、セピア色を思わせるようなオールディな音でもあります。ノリによる楽しさとオールディならではの心地よさが同居していて、「古き良き音」という表現がとてもしっくりくるものになっています。
低音はただグルーヴ感を重視しているわけでもなく、きちんと有機的に鳴らせる表現力や音場の広がり感も備えています。しかも割と音にキレもあります。低音に煩い低音ジャンキーの自分でも、本機の低音はどんな種類の低音にも適応する優れたバランスだと思えますね。あと個人的に良いと思えたのが、小音量でも低音がきっちり活きているところです。骨伝導イヤホンよりもはるかに強く低音が頭の中で定位するので、小音量でも低音は全然聴こえます。これのおかげで音量をあまり上げずともしっかり聴けるので、外でも使いやすいものになっています。静かな自宅で聴く分にも音圧が上がりすぎなくて心地よいですし、聴覚にも優しいです。
中~高音に関してもとても綺麗に抜けて鳴るので健やかさすら感じられるほどです。流石の開放型ですね。低音に比べるとともに主張はさほど強くないのですが、濁りをほとんど感じさせません。繊細です。ちょっと前にLegend Xというハイエンドイヤホンを試聴したことがあるのですが、リスニングの心地よさはそれと似たようなものを感じます。Legend Xの方が音場が広い、解像度が桁違いに高い、低音がベシャッとしている(悪い意味で)等細かな違いは色々ありますが、繊細な中~高音を豊かな低音が綺麗にまとめ上げるところは似ています。Legend Xの音が好きな人はこの音は好きじゃないかなと。
弱点としては、低音の解像度が低いことです。開放型にしては全体的に解像度がそこまで高くないですが、低音は音像がデカいせいか解像度不足を特に感じます。低音のディテールやダイナミクスはよく見えないですね。そこにLegend Xにおける低音のつまらなさとは違うつまらなさを感じました。バランスの良さと勢い(キレ)だけで低音が成り立っている感じです。逆を言えば、これらがしっかりしていれば割と低音は聴けるものになるということです。ただし感動は全くしません。バランスは良いけど質は良くないです(Legend Xはこの逆の印象でした)。40年前の技術の機種だからと言うのもありますが、価格が高騰したことでコスパの良さが消失したのが一番痛いですね。低音の質を求めるなら絶対に現行機の方がいいと思います。バランスなんてイコライザで変えればいいので。
もう1つの弱点はインピーダンスがやや高めで音量がとり難いことです。音量のとりやすさはインピーダンスだけで決まるわけじゃないですが、インピーダンスが高いほど音量を取り難くなるのは事実ですし、本機も実際若干音量を取り難いように感じます。まあスマホでも音量をとれなくもないので多分大丈夫です。多分ね。
弱点と呼べるものではないかもですが、今時のプレーヤーでシャカリキに鳴らすと表現に違和感を生じやすいです。「音」と「場」のうち「音」だけが浮足立つような感じで、バランスが崩れたように聴こえます。上で言った「古き良き音」のバランスが今風に染まり過ぎて崩れてしまうように感じられました。なので自分は本機を昔のCDプレーヤー(Panasonic SL-CT800)に繋いで聴いています。当機はスマホよりも音圧や音のダイナミクスが低いくらいで、これぐらいで鳴らすと心地よさが完璧に残ります(それでいてスマホよりも音の解像度がある)。この際なので率直に言ってしまいますが、今の機材でハイファイに鳴らすようなら、本機の音に拘る必要性はそこまで感じないなと思いました。使う機材や時代に音が追いつこうとする素質は感じられますし、それは本機の質の高さを表してもいます。ロングセラーの1つの理由でもあるでしょう。でも楽しい音だけを求めるなら本機は割に合うと思えないですし、かといって今の機材でシャカリキに鳴らすと音が今風に染まってオールディな心地よさが薄れて他ヘッドホンとの違いが少し埋まってしまうので、正直本機を選んでいいのかなと確信を持てない印象です。言い換えればどっちでもいいということですけどね。
総合的に見て、本機の音に求めるべきは豊かな低音による音の統制&一体感、それによりもたらされる継ぎ目のない心地よいリスニングサウンドでしょう。楽しい音を求めるなら別に本機である必要はあまり感じませんが、この「古き良き音」らしい心地よさは現行機と比べても光るもののように思えます。ただ昔に比べ音圧&解像感重視の音を持つ今時のプレーヤーと併せてしまうとそのらしさがある程度消えてしまうので、本機の音を活かす、否、生かすのは少し難しいです。自分的には下手にDAPで鳴らすよりもスマホで鳴らした方がいいかもと思うくらいです(音量とれるかどうかだけ注意)。今の世代的にはカッチリ鳴らした方が自然に聴けるバランスとなってくれる可能性は高いですが、現行ヘッドホンとの違いが少しながらも確実に縮まりますし、解像度的にも現行機に比べ不利なので、それらを考えて本機を選ぶかどうかですね。正直自分が音だけで判断しろと言われたら相当悩みます。当時の価格(今の半額程度)なら本機になびくかもしれませんが、それぐらいの価格ならもうちょい奮発して良いの買ってもいいと思ってしまうかもですし、、、 音だけでなく装着感など、色々な視点から見て購入するかどうか決めた方がいいと思います。
●=========================================================●
<楽曲との相性>
個人的に一番相性が良いと感じたのはロック系ですね。低音が有機的かつ割とキレ良く鳴らせますし、各パートの配置表現も丁度良いです。インストの主張の方がやや強めなバランスもロック向けに思います。後はR&B系とかもなかなか良かったですね。オールディな音だからだと思うのですが、楽曲内のムードを表現するのがとても上手です。
一方で苦手に思えたのがアジアン系ポップスです。同じポップスでも低音のグルーヴ感は洋系ポップスに比べ控えめで明るさやキラキラ感を推しているものが多く、本機だとそれらを陰らせてしまう傾向があるように感じました。アジアン系のノリを洋風のノリに変えてしまうような感じですね。聴けなくはないけどなんだか楽しさの系統がズレてしまっていて感動はしないです。基本的に洋楽向けだと思った方がいいと思います。洋楽を聴く割合が多い人なら本機の音のノリと適合しやすいので満足度が高くなるかなと。
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<総評>
自分から見たところ、本機の強みは「親和性の高さ」に尽きると思います。ちゃちだからこそDIYのような親しみをも感じさせるデザイン、コンパクトに変形できることによる圧倒的なポータビリティと装着感の軽さ、消耗部分の少なさ、チープかつシンプルゆえのメンテナンス性の高さ、プロ用よりもプロっぽいのに素人の日常でも簡単に扱える敷居の低さが、本機が今でも通用するヘッドホンたらしめていると思います。普通に使う分だけでも評価高いですが、分解して弄ったり作りを色々見たりしたらさらに評価が上がりました。扱いやすさだけは現行のヘッドホン相手でも圧勝します。本当に装着感だけを求めるならKPH40の方が良い気がしますが、ポータビリティまで含め考えると本機に軍配が上がります。人に寄り添い生きてきたからこそのロングセラーですね。これからも長く我々に寄り添う存在であることを願い続けます。
音は確かに評価されていいものですし自分もこれは好きな音ですが、仮に音だけだったら「無難な音を出すヘッドホン」という糞凡庸な評価でこのレビューは終わってましたね。音を絶賛されている方が多いですが“見た目の割に”といった表現も多く、名機だからとそこまで期待しない方がいいというのが自分なりの見解です。本機は40年前から基本設計が変わっていない古(いにしえ)のポンコツですし、何より価格の高騰によって以前あった音質的なコスパの良さはもはや失われていると言っていいでしょう。個人的に今時の機材による今風の音と本機のオールディな音は喧嘩しやすい、というか性能のギャップの所為で個性が逆に消えると感じましたし、性能の低さだけが目立ちやすい本機を音の視点で選ぶ意義は今や薄いと思います。非常に古い機種だからこそ、無理に進化させようとせずに尊重して受け入れる道もあります。
実際、KOSSは本機にその道を歩ませているように思えます。本機を時代に合わせて進化させようと思えばさせられたはずなのに、あえてそれをすっとしてこなかったのはどうしてでしょう? マイク付きのものやワイヤレス機等のマイナーチェンジ機が作られ存在する今、それらの無い本機が今なお作られ存在し続けるのはどうしてでしょう? 本機はもはや音の質が良いから評価に値するとかそういうものではありません。この音を現代まで守り続けてきたことで生まれた”クラシックさ”こそが、評価に値するのですよ。なので自分ははっきり言います。本機は今のレベルを考えるとさほど音は良くありません。本機みたいに解像度が低くても楽しい音出すヘッドホンなんて他に幾らでもあります。ですが、大事なことはそこじゃないのです。ゆえに自分は、本機に関しては古い機材で鳴らしても一向に構わないと思うんですよね(音の相性も良いし)。音が良かろうが悪かろうが、それは本機に対するリスペクトの1つの形です。そう信じて、私は本機を古いCDプレーヤーで鳴らし続けます。カセットプレーヤーは音源の管理だとかで利便性に欠けすぎるので尻込み中です。甘ちゃんですみません。
音漏れ耐性、遮音性はともに低い部類に入りますが、外でも割と使えるものです。人が座って落ち着くようなところでは流石に厳しい感じがしますが、人がすれ違う街中での散策でなら問題ないレベルで使えます。本機が小音量でもしっかり低音を出せるので、小音量でもリスニングは成立します。正直言って、無名の格安骨伝導イヤホンより音漏れを気にせず使えるくらいです。そこまでシビアに捉えなくてもいいと自分は思います。気にしすぎて外で使えないのはもったいないですし、家から持ち出さないつもりなら本機の変形機能は要らないので自分はKPH40の方を薦めます(ファッション性は自己満によるところが大きいので何とも言えない チープさと音質のギャップを求めるならKPH40の方が良いかも)。あと気になるのは音量が若干とり難いことですが、多分これは大丈夫でしょう。
音は決して現代向けとは言えないですが、扱いやすさは今でも超一級品であると自分から保証します。本機の音の楽しさは、その扱いやすさからくる心の余裕から生まれるものだと私は思っているくらいです。糞重たいハイエンドヘッドホンでは逆に味わえない、いわば低レベルの楽しさです。低レベルで結構、だからこそ一般人の暮らしに馴染めるのですよ。そしてそれが、皆の言う本機の楽しさの正体なのではないでしょうか。家でも外でも気軽に音楽を楽しみたい一般ユーザーにこそ真にオススメできる、まごうことなき名機です。これからの長い音楽人生を、本機と寄り添いあって生きてみませんか?
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(使用プレーヤー)
Panasonic SL-CT800(デジタルプレーヤーが日本でまだそこまで浸透していなかったCDプレーヤー時代終盤(2002年)の機種 6年前に中古購入)
1984年、とある1つの開放型ヘッドホンが世に生み出されました。その名もporta Pro、日本では“ポタプロ”と呼ばれる愛称で親しまれるKOSSという米国のオーディオメーカーのヘッドホンです。もう生まれてから40年近くも経つんですね(私は7~8年くらい前に中古品を2500円弱で購入した記憶があります)。というか今でも製造されていることに驚きです。いつ出たのかは知りませんがワイヤレス版やマイク付きの有線タイプも存在していますし、Amazonを眺めていたら本機のレプリカみたいな機種もあるくらいです(レプリカのワイヤレス版がとても気になる)。これは本当に世界的に有名なヘッドホンの1つに数えられます。
これ程偉大な機種をレビューするのは誠に恐れ多いのですが、色々とイヤホン等を見てきた一人間として、購入から7,8年経過した今になって本機と正面から向き合ってみました。7千文字近い内容とかなり長いレビューですが、何卒お付き合いください。
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<デザイン>
少しレビューするのが難しいへんてこデザインです(笑) 形状に意味があるのかよく分からないレトロ感と機械感が合わさった、言うなればレトロフューチャーなデザインといったところでしょうか。使えりゃいいという考えしか頭になさそうな作りなのにレトロフューチャーを感じられるのが面白いです。個性的な見た目ゆえにファッションアイテムとしての評価も高いようで、一説にはファッション目当ての人間にも人気が出て価格が高騰したとかなんとか。
見た目で特徴的なのは“レトロ”にあたる「機能すりゃいいだろ」的な脆そうでチープ、そしてへんてこに見える外観と、“フューチャー”にあたる機械・ロボットさながらの金属パーツの主張の強さと後述する変形機構です。全体が特徴的じゃないか(笑) 脆そうでチープな見た目の割に割と頑丈にできているのでご安心を。イヤーパッドだけはどうしても劣化してしまいますが、40年続く機種だけにアフターマーケット品は腐るほどあるので心配は要らないでしょう。別メーカーの出しているレプリカ品のアクセサリーも使えそうですしね。
レトロとはまた違うんですが、このちゃちな感じが個人がDIYして作ったヘッドホンにも見えさせます。「とりあえず機能すりゃいいだろ」という同種のノリを凄く感じられるというか(笑) なので親しみみたいなものも同時に感じさせるデザインにもなっているように思います。私も普段使いしていて生活に凄くフィットするように感じてますが、それはきっと親しみやすさからくるものかもしれませんね。このどこかへんてこな見た目も愛嬌あって可愛いですし。
それともう1つ褒められる点は分解が簡単にできる設計になっていることです。スピーカーユニットはボールジョイントのようにパチンと嵌っているだけなので工具なしで外せます(ヘッドバンド側の爪形状の関係でユニットを上下方向に傾けながら外すとやりやすい むやみにやると壊しそうなくらい硬く嵌っているので注意)。ケーブルとの半田部分も下部のキャップを外せばすぐ現れます(写真参照)。初めてやった時はここまでに5分くらいかかりましたが、慣れれば1分程度でできるかと。ケーブルとの半田部分までのアクセスが非常にしやすいため、ケーブルが断線したりしてもリケーブルがささっと容易にできます。お気に入りの線材に変えたい、バランス接続化したいという要望にも応えやすいです。ユニットとケーブル内の線の対応関係を見ないといけないのでテスターは欲しい所ですが(なくてもできなくないがあれば意識が途中で飛ばない限り確実にミスしないので欲しい)、テスターがあれば誰にでもリケーブルができるでしょう。分解時に注意すべきはユニット裏の縁に沢山付いている細いスパイクが折れやすい点です(自分もパッド交換の際に上部2本を折りました(笑))。これはイヤーパッドを固定するための突起なので数本折れたところで全く支障はありませんが、1本も折りたくないという人は注意しつつ作業しましょう。
また本機には頭頂部のクッションがありません。ですがクッションがないということはその劣化の心配もないということで消耗品は実質イヤーパッドのみ、かつ上述したようにリケーブルも容易なので、修繕によって長く愛用できると思います。チープかつシンプルだからこそメンテナンス性が高く、アフターマーケット品も数多く出ています。このロングライフ性がロングセラーの理由の1つなのでしょう。
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<携帯性>
“porta”bleの名が示す通り、ポータビリティこそが本機最大の特長です。1点目に約65gととても軽く作られていること(KOSSにはさらに軽いKPH40というヘッドホンもあります あれは極限まで無駄を削いだ結果、逆に洗練されて見えるという不思議(笑))、2点目に手のひらサイズになるくらいまでに小さく畳めるよう変形可能な作りになっていることがあります。特に2点目は凄いです。スイーベル機構なんて目じゃありません。KPH40は本機より軽くともコンパクトに変形できないので、ポータビリティは本機の方が上回りますね。この変形の代償として頭頂部のクッションが撤廃されていますが、両側から挟むだけで頭に固定できるほど軽い本機であればクッションは必要ありません。どこにでも持って行ってあげましょう。
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<装着感>
これに関しては正直、イヤーパッドを別物に換えるまで良いと思えませんでした。圧迫感はそこまで気にならなかったのですが、本機を畳む際に使用するヘッドバンド右側のフックが動いている途中に耳に掠ってしまうことがあり、それによる痛みが頻発していました。もとのイヤーパッドから肉厚のイヤーパッドに変更し、厚みの分だけフックを移動させたことで耳に掠らなくなり、耳の痛みも完全になくなりました。肉厚のイヤーパッドになったことで圧迫感も僅かに弱くなった感じがします。イヤーパッドを換えてからは非常に快適に使えています。
何より、本機を装着していても本当に頭が軽いです。長時間装着していても頭も首も疲れません。私がヘッドホンよりもイヤホンを好む理由の1つでもあるんですが、「着けていても疲れない」というのは着用するものとして非常に大事なポイントだと思います。眼鏡とかも同様ですね。
装着感が良いもう一つの理由として、スピーカーユニットが中央のボールジョイント(実際はボールジョイントのような球形でなく薄い板状の円盤がパチンと嵌っていて、遊び(隙間)によってボールジョイントのようにふるまって動く)を軸にして狭い範囲ながらもぐりぐり回転するように作られているのが挙げられます。分解して実際に見るといい加減に見える作りなのですが、実用できちんと機能するのが素晴らしいです。こういうギャップがDIYチックで結構好きなんですよね。親しみ度が上がりました(笑)
本機は耳を覆うのではなく耳に乗せるオンイヤータイプなので耳に側圧がかかります。一応本機はパッドの上に黒いスポンジが付いているので、それによって側圧を分散する作りになっている様です。ただ自分の頭では装着してもこの黒いスポンジが頭に接地してくれず、全部の側圧が耳にかかっている状態で使っています。それでも耳は痛くなりにくいです(肉厚のイヤーパッドにかなり助けられている感じがする)。側圧を2段階で調整できる機構もあるので、緩めの設定にしていい感じになっています。この側圧調整機構がなかったらちょっと辛かったかもです。
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<遮音性・音漏れ耐性>
見た目通り、遮音性・音漏れ耐性はともに低いです。基本的に屋内リスニング用で、外で使えるとしたら徒歩での散策、あとモールのように広い店内で人が動いていたりまばらであるなら少し音量下げ目でショッピングでの利用もできます。人が座って落ち着くような屋内(カフェと図書館など)や公共交通(電車、バスなど)ではかなり厳しいですね。本機は外使いが難しいイメージがありますが、暮らしの中だと案外使えるシーンは多いです。ポータビリティが突出して高いヘッドホンなので、外でも使えるところは使ってあげたいですね。というかそれができないとポータビリティもファッション性も活き難くなり、KPH40の方がいいじゃねえかという結論になるので。
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<音質>
低音のグルーヴ感を重視した洋風のノリを持った音質です。ただ今らしい鮮烈さは全くなく、セピア色を思わせるようなオールディな音でもあります。ノリによる楽しさとオールディならではの心地よさが同居していて、「古き良き音」という表現がとてもしっくりくるものになっています。
低音はただグルーヴ感を重視しているわけでもなく、きちんと有機的に鳴らせる表現力や音場の広がり感も備えています。しかも割と音にキレもあります。低音に煩い低音ジャンキーの自分でも、本機の低音はどんな種類の低音にも適応する優れたバランスだと思えますね。あと個人的に良いと思えたのが、小音量でも低音がきっちり活きているところです。骨伝導イヤホンよりもはるかに強く低音が頭の中で定位するので、小音量でも低音は全然聴こえます。これのおかげで音量をあまり上げずともしっかり聴けるので、外でも使いやすいものになっています。静かな自宅で聴く分にも音圧が上がりすぎなくて心地よいですし、聴覚にも優しいです。
中~高音に関してもとても綺麗に抜けて鳴るので健やかさすら感じられるほどです。流石の開放型ですね。低音に比べるとともに主張はさほど強くないのですが、濁りをほとんど感じさせません。繊細です。ちょっと前にLegend Xというハイエンドイヤホンを試聴したことがあるのですが、リスニングの心地よさはそれと似たようなものを感じます。Legend Xの方が音場が広い、解像度が桁違いに高い、低音がベシャッとしている(悪い意味で)等細かな違いは色々ありますが、繊細な中~高音を豊かな低音が綺麗にまとめ上げるところは似ています。Legend Xの音が好きな人はこの音は好きじゃないかなと。
弱点としては、低音の解像度が低いことです。開放型にしては全体的に解像度がそこまで高くないですが、低音は音像がデカいせいか解像度不足を特に感じます。低音のディテールやダイナミクスはよく見えないですね。そこにLegend Xにおける低音のつまらなさとは違うつまらなさを感じました。バランスの良さと勢い(キレ)だけで低音が成り立っている感じです。逆を言えば、これらがしっかりしていれば割と低音は聴けるものになるということです。ただし感動は全くしません。バランスは良いけど質は良くないです(Legend Xはこの逆の印象でした)。40年前の技術の機種だからと言うのもありますが、価格が高騰したことでコスパの良さが消失したのが一番痛いですね。低音の質を求めるなら絶対に現行機の方がいいと思います。バランスなんてイコライザで変えればいいので。
もう1つの弱点はインピーダンスがやや高めで音量がとり難いことです。音量のとりやすさはインピーダンスだけで決まるわけじゃないですが、インピーダンスが高いほど音量を取り難くなるのは事実ですし、本機も実際若干音量を取り難いように感じます。まあスマホでも音量をとれなくもないので多分大丈夫です。多分ね。
弱点と呼べるものではないかもですが、今時のプレーヤーでシャカリキに鳴らすと表現に違和感を生じやすいです。「音」と「場」のうち「音」だけが浮足立つような感じで、バランスが崩れたように聴こえます。上で言った「古き良き音」のバランスが今風に染まり過ぎて崩れてしまうように感じられました。なので自分は本機を昔のCDプレーヤー(Panasonic SL-CT800)に繋いで聴いています。当機はスマホよりも音圧や音のダイナミクスが低いくらいで、これぐらいで鳴らすと心地よさが完璧に残ります(それでいてスマホよりも音の解像度がある)。この際なので率直に言ってしまいますが、今の機材でハイファイに鳴らすようなら、本機の音に拘る必要性はそこまで感じないなと思いました。使う機材や時代に音が追いつこうとする素質は感じられますし、それは本機の質の高さを表してもいます。ロングセラーの1つの理由でもあるでしょう。でも楽しい音だけを求めるなら本機は割に合うと思えないですし、かといって今の機材でシャカリキに鳴らすと音が今風に染まってオールディな心地よさが薄れて他ヘッドホンとの違いが少し埋まってしまうので、正直本機を選んでいいのかなと確信を持てない印象です。言い換えればどっちでもいいということですけどね。
総合的に見て、本機の音に求めるべきは豊かな低音による音の統制&一体感、それによりもたらされる継ぎ目のない心地よいリスニングサウンドでしょう。楽しい音を求めるなら別に本機である必要はあまり感じませんが、この「古き良き音」らしい心地よさは現行機と比べても光るもののように思えます。ただ昔に比べ音圧&解像感重視の音を持つ今時のプレーヤーと併せてしまうとそのらしさがある程度消えてしまうので、本機の音を活かす、否、生かすのは少し難しいです。自分的には下手にDAPで鳴らすよりもスマホで鳴らした方がいいかもと思うくらいです(音量とれるかどうかだけ注意)。今の世代的にはカッチリ鳴らした方が自然に聴けるバランスとなってくれる可能性は高いですが、現行ヘッドホンとの違いが少しながらも確実に縮まりますし、解像度的にも現行機に比べ不利なので、それらを考えて本機を選ぶかどうかですね。正直自分が音だけで判断しろと言われたら相当悩みます。当時の価格(今の半額程度)なら本機になびくかもしれませんが、それぐらいの価格ならもうちょい奮発して良いの買ってもいいと思ってしまうかもですし、、、 音だけでなく装着感など、色々な視点から見て購入するかどうか決めた方がいいと思います。
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<楽曲との相性>
個人的に一番相性が良いと感じたのはロック系ですね。低音が有機的かつ割とキレ良く鳴らせますし、各パートの配置表現も丁度良いです。インストの主張の方がやや強めなバランスもロック向けに思います。後はR&B系とかもなかなか良かったですね。オールディな音だからだと思うのですが、楽曲内のムードを表現するのがとても上手です。
一方で苦手に思えたのがアジアン系ポップスです。同じポップスでも低音のグルーヴ感は洋系ポップスに比べ控えめで明るさやキラキラ感を推しているものが多く、本機だとそれらを陰らせてしまう傾向があるように感じました。アジアン系のノリを洋風のノリに変えてしまうような感じですね。聴けなくはないけどなんだか楽しさの系統がズレてしまっていて感動はしないです。基本的に洋楽向けだと思った方がいいと思います。洋楽を聴く割合が多い人なら本機の音のノリと適合しやすいので満足度が高くなるかなと。
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<総評>
自分から見たところ、本機の強みは「親和性の高さ」に尽きると思います。ちゃちだからこそDIYのような親しみをも感じさせるデザイン、コンパクトに変形できることによる圧倒的なポータビリティと装着感の軽さ、消耗部分の少なさ、チープかつシンプルゆえのメンテナンス性の高さ、プロ用よりもプロっぽいのに素人の日常でも簡単に扱える敷居の低さが、本機が今でも通用するヘッドホンたらしめていると思います。普通に使う分だけでも評価高いですが、分解して弄ったり作りを色々見たりしたらさらに評価が上がりました。扱いやすさだけは現行のヘッドホン相手でも圧勝します。本当に装着感だけを求めるならKPH40の方が良い気がしますが、ポータビリティまで含め考えると本機に軍配が上がります。人に寄り添い生きてきたからこそのロングセラーですね。これからも長く我々に寄り添う存在であることを願い続けます。
音は確かに評価されていいものですし自分もこれは好きな音ですが、仮に音だけだったら「無難な音を出すヘッドホン」という糞凡庸な評価でこのレビューは終わってましたね。音を絶賛されている方が多いですが“見た目の割に”といった表現も多く、名機だからとそこまで期待しない方がいいというのが自分なりの見解です。本機は40年前から基本設計が変わっていない古(いにしえ)のポンコツですし、何より価格の高騰によって以前あった音質的なコスパの良さはもはや失われていると言っていいでしょう。個人的に今時の機材による今風の音と本機のオールディな音は喧嘩しやすい、というか性能のギャップの所為で個性が逆に消えると感じましたし、性能の低さだけが目立ちやすい本機を音の視点で選ぶ意義は今や薄いと思います。非常に古い機種だからこそ、無理に進化させようとせずに尊重して受け入れる道もあります。
実際、KOSSは本機にその道を歩ませているように思えます。本機を時代に合わせて進化させようと思えばさせられたはずなのに、あえてそれをすっとしてこなかったのはどうしてでしょう? マイク付きのものやワイヤレス機等のマイナーチェンジ機が作られ存在する今、それらの無い本機が今なお作られ存在し続けるのはどうしてでしょう? 本機はもはや音の質が良いから評価に値するとかそういうものではありません。この音を現代まで守り続けてきたことで生まれた”クラシックさ”こそが、評価に値するのですよ。なので自分ははっきり言います。本機は今のレベルを考えるとさほど音は良くありません。本機みたいに解像度が低くても楽しい音出すヘッドホンなんて他に幾らでもあります。ですが、大事なことはそこじゃないのです。ゆえに自分は、本機に関しては古い機材で鳴らしても一向に構わないと思うんですよね(音の相性も良いし)。音が良かろうが悪かろうが、それは本機に対するリスペクトの1つの形です。そう信じて、私は本機を古いCDプレーヤーで鳴らし続けます。カセットプレーヤーは音源の管理だとかで利便性に欠けすぎるので尻込み中です。甘ちゃんですみません。
音漏れ耐性、遮音性はともに低い部類に入りますが、外でも割と使えるものです。人が座って落ち着くようなところでは流石に厳しい感じがしますが、人がすれ違う街中での散策でなら問題ないレベルで使えます。本機が小音量でもしっかり低音を出せるので、小音量でもリスニングは成立します。正直言って、無名の格安骨伝導イヤホンより音漏れを気にせず使えるくらいです。そこまでシビアに捉えなくてもいいと自分は思います。気にしすぎて外で使えないのはもったいないですし、家から持ち出さないつもりなら本機の変形機能は要らないので自分はKPH40の方を薦めます(ファッション性は自己満によるところが大きいので何とも言えない チープさと音質のギャップを求めるならKPH40の方が良いかも)。あと気になるのは音量が若干とり難いことですが、多分これは大丈夫でしょう。
音は決して現代向けとは言えないですが、扱いやすさは今でも超一級品であると自分から保証します。本機の音の楽しさは、その扱いやすさからくる心の余裕から生まれるものだと私は思っているくらいです。糞重たいハイエンドヘッドホンでは逆に味わえない、いわば低レベルの楽しさです。低レベルで結構、だからこそ一般人の暮らしに馴染めるのですよ。そしてそれが、皆の言う本機の楽しさの正体なのではないでしょうか。家でも外でも気軽に音楽を楽しみたい一般ユーザーにこそ真にオススメできる、まごうことなき名機です。これからの長い音楽人生を、本機と寄り添いあって生きてみませんか?
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(使用プレーヤー)
Panasonic SL-CT800(デジタルプレーヤーが日本でまだそこまで浸透していなかったCDプレーヤー時代終盤(2002年)の機種 6年前に中古購入)
耳のスポンジも痛くないし、メガネに干渉しない。
めちゃくちゃコンパクトになるので、持ち運びも最高です。
しまう時にコードをどうまとめるかは使う人にかかっています(笑)
オンイヤー型で音漏れは仕方ないので、電車など大音量で聴きたい時は持っていきません。
良い意味で昔のラジカセを思い起こさせる楽しい音です。といって、あからさまに解像度が足りないわけでもなく、本当にちょうど良い位置に収まっているなぁという感じ。
音ではなく音楽を聴く人ならオススメです。しかし、音色のリアルさにゾクッとしたいタイプなら、他を選んだほうがベターです。
他の国からのトップレビュー
2024年5月11日に英国でレビュー済み
Le casque est léger et facile à régler sur la tête .
La qualité sonore est tout à fait satisfaisante pour l'usage que j'en fait .
Meilleur que le son d'origine du casque VR !
Reste que je souhaite trouver une solution pour adapter le casque Koss à ma sangle Bobo VR S3 .
Mais satisfait de mon achat , d'autant que le tarif est raisonnable !