兼ねてからネットの知り合いなどにその存在を教えてもらい気になっていた
ミュージシャンですが、アマゾンで過去の作品が安く売られるようになり
ようやくしっかり聴くことができました。
正直少し洒落にならんものを感じましたね。この世のものならぬ、といった
感じでしょうか。
全編ギターと声のみの弾き語りです。音自体はしっかりした芯のある
ものですが、曲の中の「流れ」が異常です。
グダグダでヨタヨタのギターと抑揚のない呟き声が混ざり合って
頭の中で渦を巻きます。距離感の掴めない感じなんです。一つの固定した
場所で鳴らされている音ではないみたいというか。
曲もどれがどれだか、といった感じでメロディすらおぼつかないです。
しかしそんな中でさえある種の心地よさ、液体の中の沈殿物がゆっくりと
底に溜まっていくような感覚を覚えるから不思議です。
別世界を覗いてみたい方、体験してみる価値ありですね。
ただし寝る前に聴くのはお薦めできません。僕はいっぺん死ぬほど
怖い夢見てしまいました。