パート1に較べるとダンスミュージック色が強いかなという気がするが、エレポップ・ファンカラティーナ・ダブディスコ・ポップハウスなど様々なスタイルを網羅している点が興味深い。
1枚目の目玉はINXSの全米一位の大ヒット"Need You Tonight"の、イギリスで再リリースされた際のハウスっぽいリミックス。これは『キック』のリイシュー盤にも収録されなかった貴重な音源。文句なしにカッコいいっすよ。TALK TALKの11曲目は90年に再リリースされた時のグラウンド・ビート調のリミックス。原曲と全く異なる印象でビックリ。12曲目のVISAGEは、あえて"Fade To Grey"以外の曲を収録しているが、これがカッコいい。ニューロマンティック期のナイトクラビングの華やかさを象徴するようなきらびやかなダンスチューン。
2枚目についてはFGTHの3曲目"Two Tribes"は一番つまらないAnihilation mixでの収録。Carnage mixやHibakusya mixの方がずっとカッコいいのに。9曲目のJulian Copeは、これぞギターロックの鑑とも言うべきカッコよさで、この切れ味は今でも充分通用する。10曲目のTFFは、2ndリリース時の12インチバージョン。このバージョンでしか聴けないイントロの美しさはファンならずとも必聴。11曲目THAT PETROL EMOTIONもザクザクと刻むようなギターがカッコいい。
3枚目はやはり『ビバリーヒルズ・コップ』のサントラからイギリスで一位になる程のクラブヒットになった10曲目。この曲のヒットがあればこそ、ペット・ショップ・ボーイズは『ビヘイヴィア』のプロデューサーにH・フォルターメイヤーを起用したのだ。11曲目のYELLOも彼ら唯一のUK TOP10ヒットの13分強のロングバージョンだが、故ビリー・マッケンジーもYELLOのファンで、後に"OUTERNATIONAL"のプロデュースを依頼したことを思うと感慨深い。
デュラン・デュランやカルチャークラブのようなメジャーな名前が呼び水になって、アソシエイツやヘヴン17などのカッコよさに触れる人が増えることを祈って。まだまだ発掘して欲しい音源はいっぱいありますので。