いとこ同志 [DVD]
フォーマット | ドルビー, ブラック&ホワイト |
コントリビュータ | ジャン=クロード・ブリアリ, ジェラール・ブラン, クロード・シャブロル |
言語 | フランス語 |
稼働時間 | 1 時間 50 分 |
この商品を見た後にお客様が購入した商品
商品の説明
Amazonより
愛した女性を肉親に奪い取られ、そこから悲劇が生まれる構図は、日本映画『狂った果実』などいくつかの作品と共通し、ある種、古典的である。本作の主人公シャルルは、田舎から大学へ進学するために、いとこのポールが住むパリへやって来る。純真無垢なシャルルがポールのアパートで暮らすうちに、そこに集まってくる女性のひとりに恋心を抱くのは自然なことだった。しかし、状況はことごとくシャルルの裏目に出る。クロード・シャブロル監督は、ヌーベルバーグの旗手であり、この1959年の作品でも、主人公に現実を突きつける物語を徹底。従来のフランス映画を革新した意気込みを感じさせる。
ポールを中心とした金持ちの子どもたちによる乱痴気騒ぎは半端じゃない。夜通しのパーティ、くっついては離れる男女関係が描かれる前半はやや単調だが、後半、シャルルの感情が抑圧されるにしたがって、映像にも緊張感がみなぎっていく。誰もが肩入れしてしまうような凡庸青年として、ジェラール・ブランはシャルルにぴったりだ。「ワルキューレの騎行」や、「トリスタンとイゾルデ」のなかの「愛の死」などワーグナーの名曲をレコードで流すシーンがあるが、曲のテーマが物語にもハマって観る者の心を昂揚させる。(斉藤博昭)
レビュー
製作・監督・脚本: クロード・シャブロル 撮影: アンリ・ドカエ 音楽: ポール・ミスラキ 出演: ジェラール・ブラン/ジャン=クロード・ブリアリ/ジュリエット・メニエル/クロード・セルヴァル
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 1.33:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : フランス語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4933672230979
- 監督 : クロード・シャブロル
- メディア形式 : ドルビー, ブラック&ホワイト
- 時間 : 1 時間 50 分
- 発売日 : 2005/6/24
- 出演 : ジェラール・ブラン, ジャン=クロード・ブリアリ
- 字幕: : 日本語
- 言語 : フランス語 (Mono)
- 販売元 : アイ・ヴィ・シー
- ASIN : B0009J8JH8
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 107,956位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 10,248位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
後に”アメリカの友人”でマフィアを演じたジェラール・ブランがシャルルを演じ、ポールは”女は女である”でエミールを演じたジャン=クロード・ブリアリ。この対照的な人物設定を最大限に表現した素晴らしい演出と演技、脚本です。
上京すると部屋を迎え入れたのは無愛想なクロヴィスだった。
シャルルとポールの対照的な運命を描いた物語ですが、このクロヴィスがキーマンとなっています。
そのクロヴィスは金を渡せば裏工作をしてくれるポールの親友。
ポールは早速シャルルをパリの街に連れ出し、案内しながら売春窟を訪れる。戦後日本の青線のような交渉してそのまま個室に上がるのではなく、もう少し男女の社交場というプロセスがあるような模写です。ここに出入りする連中はポールのパーティー仲間でもある。ポールやクロヴィスのような恋愛感情を持たずに遊ぶ層、売春婦たちは自由恋愛を楽しむ層、本気になり我を失うウブな男という層もいる。
シャルルは試験を翌日に控え追い込みをかけたいところだが、先にクロヴィスのアシストで試験をパスしていたポールは仲間を呼んで乱痴気騒ぎ。翌日、シャルルの目に映る風景は別世界だった。バルザックの話で意気投合していた本屋の店主も別人のよう。ものすごいバッドエンド。今回もクロヴィスが処理してくれるのだろう。
やっぱり面白かったのですが、いったい何がどう面白かったのだろう・・?
器用な人間と、不器用な人間の対比?
いったい、この映画が伝えようとしてるものは何なのだろう・・
どう生きるのが正解なのかを迷わされるような映画・・?
主人公は、けして間違ってはいない・・いないとは思うけど
「なにか間違いを起こしてしまってるのか?」と思わされるようなリアルさもそこには存在する・・
決定づけた大ヒット作。 パリだけで25万8548人を動員した。 ちなみに、
シャブロルの『美しきセルジュ』の観客動員数は6万9896人、この後の
『二重の鍵』(59年)は13万370人、フランソワ・トリュフォーの『大人は
わかってくれない』は26万1145人、ゴダールの『勝手にしやがれ』は
25万9046人。
まじめで純朴な青年が田舎からパリへ上京。 いとこと一緒に住むことになる。
享楽的に生きるいとことの生き方の違いが描かれいる。 最後の救いのなさ
もすごい。
ラストの悲劇に導くために幾つもの伏線が引かれ、若干わざとらしい部分もある。ただし、中二階の部屋を貫く金属製の暖炉など、室内の作りや調度品はフランス映画らしいおしゃれさであり、同時にパリの風景の色濃さはヌーベルバーグが“パリの映画”であること、1930年代の人工的なセットによって特徴づけられる“詩的レアリスム”に終わりを告げた作品であることを再確認させてくれます。
クロード・シャブロル第二作目の『いとこ同志』は、1959年3月に劇場公開され、パリだけで25万以上の観客を動員し(トリュフォーの『大人は判ってくれない』、ゴダールの『勝手にしやがれ』などに次ぐ動員数)、ベルリン国際映画祭で金熊賞を獲得しています。価格もお手頃、画質も(少し丸いゴミのようなものが見られますが)そんなに悪くなく、興味ある方にはおすすめです。
1950年代末、カルチエ・ラタン(パリの学生街)の「青春群像」とも言えるこの作品、決して観て楽しくなる映画ではありません。
それどころか、鑑賞者にとって「居心地の悪さ」はたいへんなもの。聞きたくもないことをズケズケ言われる感じです。なのに、抗いがたい魅力があるのも事実。傷口をさらに自分の指で押し広げて、その痛さを確かめるような妙な(マゾヒスティックな)快感を覚えます…。
対照的な性格のイトコどうし、都会的で背徳的、女たらしで要領よく立ち回るポール(ジャン=クロード・ブリアリ)と、純朴でまじめで不器用な「好青年」シャルル(ジェラール・ブラン)。
美しい女子学生、フロランス(ジュリエット・メニエル)に一途な恋をしたシャルルですが…。
まるで、彼の「好青年」ぶりをあざ笑うかのように、二人きりのはずのドライブは邪魔が入り、デートの約束は時間を間違えすれ違い…と何もかも上手く運ばず、結局は、ポール、シャルル、フロランスの三人の奇妙な共同生活が始まります。
パーティや悪ふざけ、異性との交遊に明け暮れるポールとその仲間たち。
定職を持たず、ポールに寄生しているクレヴィス(クロード・セルヴィル)という、怪しくイヤラシい地獄の使者のごとき中年男(←ほんとにイヤな感じです。)や、尻がるでコケティッシュな女子学生フランソワーズ(あまり出番が多くなくて残念ですが、ステファーヌ・オードランがとってもチャーミング!)ら脇役の人物造形が、背徳的なムードを助長しています。
この映画、音楽の使い方が絶妙です。
ポール・ミスラキのスコアがすばらしく、爽やかなメロディーは、躍動感あふれる映像とともに、つかのま青春の息吹を感じさせ、一転してジャジーでけだるい曲調が、彼らの「行きどころのなさ」を…。
ポール自ら要所要所でレコード盤に針を置く、モーツァルト(40番)やワーグナー(『トリスタンとイゾルデ』『ワルキューレの騎行』)は、彼らの「危うい均衡」をゆるがすように鳴り響きます…。
サスペンスとしても面白い脚本はもちろんのこと、キャスト、音楽、美術、そしてアンリ・ドカ(カメラ)の美しい映像、どれもこれもとてもいい(と思います)。
「なぜ、このような映画を作ってしまったのですか?」
と聞きたくなる不条理で、冷徹な視線を感じさせる映画ですが…。「善悪」でジャッジせず、ものごとを丸ごと映し出している感じが、なんとも魅力的です。
★ラストを知らずにご覧になった方が良いので、解説などお読みになる際はご注意を!
そして、遊び人と生真面目で不器用な者と対照的であるのです。
大学は学士資格取得のための試験が最後にあるので、日本などよりは卒業の方がむずかしいもの。
転変ののち学生生活はどのように終るのか。
そこに焦点があります。