松本俊夫の1961年から1987年までに制作された実験映像集。1のドキュメンタリー映像とは大きく乖離した作風の2と3は、超越した感覚的松本ワールドが凝縮された貴重なDVDである。フィルムの中では当時のテレビや映画で使われた手法も取り入れられてはいるが、現在にまでこうして残っているものは数少ないと言えるだろう。アングラな音と感覚すら超越するアヴァンギャルドなアナログ的映像効果に昭和の埃臭さを感じると同時に、永遠に新しい世界がここにはある。
<収録内容>
1「エクスパンション 拡張」
2「アンディ・ウォーホル=複複製」
3「色即是空」
4「エニグマ 謎」
5「コネクション」
6「リレーション」
7「シフト」
8「スウェイ 揺らぎ」
9「エングラム 記憶痕跡」
松本俊夫本人の解説文付き
オリジナル音源の他に、本人の声による解説話の2種類で映像を見れるのもかなり貴重!
実験映像集2から続いての3では、より感覚的でソリッドな作品でまとめられている印象。
映像によってはスタイリッシュかつアーティスティックなものもある(2でもアーティスティックな映像があるが、3では現代アートにも通じる、更に洗練された作品が数多い)。
音をミュートして映像だけをモニターで流しっぱなしもいける。