しゃかり・千秋さんの歌を初めて聴いたのは、2003年発売の沖縄ポップスのオムニバスアルバム『琉球詩歌』に収録された2曲『永遠に響かせたなら』『童神』が最初で、その可愛い魅力的な声と高い歌唱力のヴォーカルがとても印象に残りつつも、曲を購入するきっかけがなかなかなかったのですが、昨年「ALL TIME BEST ALBUM」というデジタルアルバムに出会ってAmazonで購入して、これまでの各年代の代表曲を聴けてとても感激しました。\(^^)/
そしてそれがきっかけで、しゃかり・千秋さんの初期のアルバムを順番に・・インディーズのすでに絶盤が多く中古盤ながら・・探して入手、感動して聴いています。
この「コドウ」は4th.アルバムとのことですが、最初アルバムタイトル「コドウ」の意味がわからず、先行の2nd.アルバム「かふう」や3rd.アルバム「いしじ〜礎〜」と同じように沖縄ことばのひとつかな? とか思っていたのですが(^^;ゞ、同名の1曲目を聴くと、どうやら「鼓動」のことのようですね。「トクントクンと あなたの命 奏でる音色・・」という曲を聴いていると、往年のオードリー・ヘプバーンの『オンディーヌ』(日本では劇団四季の加賀まりこさんでしたか)を連想しますね。美しいバラードです。
「2.空」「3.ここから」「4.君がいる僕がいる」も愛を歌い上げる美しい曲、「5.Go〜Meの想い」は今ならさしずめSDGsのキャンペーンソングというところでしょうか。「6.生まれたばかりの君の未来へ」は先の3rd.アルバム「いしじ〜礎〜」の「5.おめでとう」に通じる、しゃかりらしいしみじみとした新生児への賛歌、「7.いちばん桜」と「11.北谷もうし」は聴いていてとても元気が出るというか勇気がもらえる楽しく推進力の強いヴォーカルが魅力。「8.おやすみの足音」はインストゥルメンタル、しゃかり版リラクゼーションミュージックといったところ。「9.約束」は心に沁みる別離の曲?だが不思議ととても心が癒される。「12.歌の葉」に託されたメッセージは、1st.アルバム「言葉のかわりに」に収録された同名の曲に通じるものがありますが、しみじみとした曲想にこちらもとても癒されます。
なおこのアルバムからは、上記の「ALL TIME BEST ALBUM」に収録された曲はありません。これほど粒よりの曲揃いなのにちょっと不思議な気がしますが、そのぶんだけ貴重なアルバムということも出来るでしょう。
千秋さんの歌声は天に駆け上るようと形容されるが、それがぴったりの気持ちいいほどの伸びのよさと音域の広さ、それでいてまるで幼女のような可愛らしさというのか独特の美しさと、ハイレベルの歌唱力がミックスした総合的な表現力が、とてもミラクルな独自の魅力と思います。今後のさらなるご活躍を心から期待しています。