ウェス・アンダーソン監督映画をこの作品で、始めて見ました。
「ロイヤル・テネンパウムズ」はその後に購入しました。
一度見たとき、なんかうさんくさい映画だなあー!と奇妙な感覚を
抱いたことを覚えています。最初っから、きな臭い。やらせっぽい。
最後まで、芝居がかった演出に、ギャグの絶妙なタイミングに、
笑わされ、こいつらはガキなのかな、と思わせられた。
その後、付録の監督の撮影秘話、俳優の生のコメント、写真集など
を見て、2度目見た時です、涙を流したのは。
「エステバーン!エステバーン!エステバーン!」と叫ぶビル・
マーレイにうるむ涙の訳が、チーム・ズィズーのメンバーの結束が、
次第に自分がメンバーに加わりたくなってしまった!
なんて海の生活はすばらしいのだろう!
海のへんてこな生き物が大の苦手だった私は、海の生活のすばらしさ
に気が付かされた。スティーブ艦長の海にかける男の情熱によって。
ユニークなカメラワーク、大胆なセット、軽妙な会話。
監督の演出のすばらしさとともに、海と、メンバーの全員を
好きになってしまう。なぜならば、監督には、「愛」があるから。
海に対する愛、映画に対する愛、俳優・女優に対する愛、スタッフ
に対する愛、愛、愛、愛・・だから、感動するのです。
俳優陣が個性的で、豪華。ウィレム・デフォーが「忍耐強さを
学んだよ」と言う言葉は、心に残りました。
愛すべき、チーム・ズィズー。スティーヴ艦長。そして「海」