クーベリックが同じオーケストラを指揮したマーラーの交響曲全集は、奇をてらわず、ヨーロッパの奥深い精神世界を感じさせる名盤として、私の愛聴盤になっています。
ですがこの7番だけは、クーベリックさんどうしちゃったんだろう、と思わせる残念な演奏になっています。冒頭から速めのテンポでどんどん進んでいき、最後までこの曲の良さを感じさせないうちに終わってしまいました。また、1番トランペットが終始活躍するのですが、高音を吹くのが辛そうで、聴いていてだんだん息苦しくなってしまいます。
大地の歌も含めて11曲すべてを最高の演奏でまとめるのは大変なんだな、と思いました。