全体の評価・補足したいと思います。
1:戦闘&システム
このゲームのシステムで注目のフリーランシステムを疑問に思う方が多いと思いますので補足しておきます。
わざわざボタンを押す必要があるのか?という疑問に対してですが、ボタンを押さずに攻撃するとすれば方向キーと×ボタンで必殺技といった今までの操作ができなくなり別な操作方法が必要になってしまいます。
今回のはボタンを離すとラインが出て今までと同じ方法で攻撃できるようになります。攻撃寸前にボタンを離せば良いだけですので特に違和感はないはずです。
以上のことをふまえるとボタンを押している間だけ自由に走れるシステムはよく考えられていると思います。これによってスターオーシャンとも区別できまし。
またシンフォニアで使えなかった術師も使いやすいです。シンフォニアで敵は自由に動けるのに自分はライン上しか動けず、挟み撃ちされるといったことも起こりません。
最近のテイルズは藤島さんデザインの時が3D、いのまたさんが2Dという感じで二つの班がある気がしてなりません。
既にいのまたさんデザインで次回作が発表されています。それで2Dだったら確定でしょう。
ここは好みの問題だと思います。シンフォニアや3Dバトルが嫌いな方には合わないかも知れません・・・
藤島さん&シンフォニアファンにとっては2年ぶりくらいですのでけっして発売時期は短くないと思います
今作ではオートキャラがアイテムを勝手に使うように設定も出来ます。
オーバーリミッツは自由なタイミングで発生できるので秘奥義も思ったときに出せます。
オートキャラがシンフォニアより賢いです。
以上がバトルのシステムです。戦略性も高く個人的に素晴らしいと思っています。また頭身が上がった事で戦闘中のキャラにも好感が持てます。
2:画質
背景などはシンフォニアチームとあって雰囲気が似ています。
ポリゴンは今までとは比べ物にならないくらい綺麗です。ただOPアニメと比べると少し劣りますがポリゴンでも十分見れる範囲だと思います。
2Dドット絵では予め描かれた動きしかしませんがこれに対しポリゴンは一度作ればプログラム次第で色んな動きが出来ます。コチラの方がイベント等は見やすいでしょう。またカメラワークも自在なのが魅力です。会話シーンはほとんどが操作キャラなのでポリゴンの方が握手等の動きを表現しやすいので今はこちらが主流です。ドット絵も味があって良いのですが時代の流れなので仕方ないでしょう。
オープニングはクオリティが高いです。ブラッド+などを手がけているプロダクションIGというだけはありますね。
またスキットも表情が多く、予め用意されている画像しかないのに使いまわしな違和感を感じさせません。
絵よりシナリオや設定派な人には関係ないかも知れませんがそれではスーファミと変わらないのでここにも注目してみました。
3:キャラクター・声優
ルークは今までにない感じの主人公ではないでしょうか?序盤は誰もが嫌うワガママな性格ですが後に変わります。判断を下すのは全部見てからにすべきでしょう。後半は彼本来の優しさが表に出て来ます。
彼の秘密についてはネタバレなので書けませんが、知ると驚きます。
・・・ルークよりも彼にそっくりな六神将軍のアッシュに人気がよりそうな気がしてなりません。
ヒロインも珍しく大人びたタイプなのが好印象でした。
パーティーキャラは6人(?)ですがそれで十分だと思います。育てやすいですし。
ティアはゲームを進めていくと徐々に年齢相応なんだなということが分かります。
他キャラもなかなか良い味を出してると思います。
声もぴったりです。ルークとティアはデザイン画と比べると声が高く感じますがゲーム画像では違和感ありません。
また声優さんの演技も上手くキャラクターの感情がきちんと伝わってきます。
アニスの声優さんに関しては賛否両論出ると思いますのでここでは触れないでおきます。
4:ストーリー・世界観・主題歌
アビスではハーフエルフなどは一切関係ない新しい雰囲気の世界なので真新しい感じがして良いです。
また、色々な物を音楽に例えています。音機関や譜術障壁(シールド)
譜歌(魔法系)といって戦闘中ティアが歌います(歌上手いです)
設定が難しく複雑なので年齢層は高いかもしれません。
また毎度のことですがこの世界も特殊な危機に陥っています。今までにないパターンだと思います。
アビスはネタ切れ感はありません。
テーマが「生まれた意味を知る」ですのでかなりシリアスな話です。
カルマは歌詞が凄く意味が深くて素晴らしいです。
ルークとアッシュにに関係するのではという部分があったりこの物語に触れる部分もありプレーしてから聞くと感動しました。
5:音楽
オーケストラ風が多いですがバトルはロック調です。危機や急ぐといった時に流れる音楽も状況に合っていて良いです。
植松さんのような強烈な印象はありませんがその場の状況とマッチして雰囲気を盛り上げていると思います。
ある音楽に桜庭さんっぽいメロディラインがあるので少し期待しています。後で調べようと思います。
桜庭さんでなくても音楽は格好良いしその時の雰囲気にピッタリに作られていて素晴らしいです。
6:悪い点
・ロード時間が長い。これだけつめこんだら仕方ないでしょう。PS2の限界・・・ですね。
・スキットでキャラが壊れすぎ(これは個人的な意見です)
ティアとナタリアがおかしいです。面白いですがあまり壊して欲しくないのですが・・・。
具体的にはティアは可愛いものが好きという設定ですがアニスの乗ってるトクナガまで可愛いといったり・・・変なものを可愛いと言わないで欲しいです。
ナタリアはアニスにあり得ないことを吹き込まれているのに普通に信じて「そうでしたの!?」と感心する始末。
これは気になるかどうかは人それぞれですが・・・
・ガードの必要性
フリーランのおかげでバックステップとガードを使う必要性が減りました。
・オープニングに関係ないシーンが多い
ゲームで登場しないシーンが多い気がします。
割り切ってしまえばそれで良いのですが少し残念でした。
・ダンジョンが単純?
僕はダンジョンが苦手なのですがなんとかクリア出来ています。
シンフォニアでゆるいと言われていたので今回のは刺激を求める人には物足りないかも知れません。
・称号
物凄くシリアスな場面で「○○の称号を得ました」と出ると拍子抜けします。
・ポリゴンの工夫を。
あれはあれで良いのですが、ドラクエ8のようにポリゴンをアニメ調に見せる技術が今はあります。間にアニメを挟むのであれば操作キャラもアニメ調にして違和感をなくしてほしかったです。
以上が総合的な感想です。悪い点を引いても星5つ分の評価は出来ると思います。細かな部分も作りこまれていますし。
個性的なキャラクターやストーリー、良く作りこまれた世界設定。
どれをとっても10周年に相応しいと思います。一部の方には叩かれていますがシンフォニアシーム作ですので伝統はきちんと残りつつ新しい世界が出来ているので安心して遊べます。
このレビューが参考になったら幸いです。