レビュー
“MOST”の山本久士のソロ・ユニットに戸川純が加入した形になる“東口トルエンズ”のライヴDVD。本誌4月号で紹介されたDVDマガジン『ギャラクティカ』11号のインタビューで、戸川純が「ライヴを収録してリリースしようという話がある」と語っていたのがこれである。アコースティック・ギターと歌のユニット、しかもカヴァー曲中心だが、当然“大人向けにしっとり”になるわけもなく、荒々しくかき鳴らされるギターに乗って戸川がかつてないほど自由に歌と格闘。Phewやスターリンからあがた森魚、笠置シヅ子、戸川自身の歌までが縦横無尽に歌い倒される。彼女らしい笑いのセンスが息抜きになるが、アングラ度は過去最高。いい加減な気分で見ると、怪我しそうな迫力だ。 (鷺沼晶良) --- 2005年12月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)