少年と犬 [DVD]
フォーマット | 色, ワイドスクリーン, ドルビー |
コントリビュータ | L・Q・ジョーンズ, ドン・ジョンソン, スザンヌ・ベントン, ジェイソン・ロバーズ |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 1 時間 22 分 |
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商品の説明
Amazonより
ハーラン・エリスンの傑作小説を忠実に映画化した本作は、世紀末後のブラックコメディで、1975年の公開以来カルト的な支持を得ており、ドン・ジョンソンがまだあまり有名ではなく、TVドラマ「マイアミ・バイス」でスターとなる何年も前のことだ。本作でジョンソンは、ヴィクという名の若くて好色な一匹狼を演じ、忠実な猟犬ブラッド(優れた知性を持ち、あまり知的ではない飼い主とテレパシーで語り合う能力も持っている)と共に核戦争後の荒廃した土地をさまよう。そこでは適者生存の原則が支配している。食べ物とセックスがもっとも優先するものとなったヴィクは、若くて生殖能力のある男性をどうしても必要としているミステリアスな地下社会のメンバーとなって、食べ物も女性もふんだんに手に入れる。その間ブラッドは快適でない地上で自分を養わなくてはならない。ヴィクは自分が搾取される囚人であること、置き去りにしてきた友である犬のもとへ帰るために逃げ出さねばならないことに気づく。ずるがしこいブラッド(ティム・マッキンタイアがブラッドの皮肉な声を見事にこなしている)のおかげで、この賢くて観客の心をゆさぶる作品は、低予算映画の名作として今なお続く評判を得ており、ジェイソン・ロバーズ・Jrが愉快だがぞっとする役で脇を固めている。(Jeff Shannon, Amazon.com)
レビュー
核戦争(第四次世界大戦)後の地球。無政府状態の荒野では、食糧を求めて暴徒たちが日々争いを繰り広げていた。とくれば、『マッド・マックス2』をまず思い出すが、世界観ではこちらが元祖。ハーラン・エリスン原作のSFを、ウエスタンの悪役俳優L・Q.ジョーンズが自らメガホンを執って映画化したもの。主人公の少年と相棒の犬がテレパシーで話し合う設定からして、じつにカルトな内容だ。しかも、若き日のドン・ジョンソン演じる少年は、銃で脅して女をモノにしようとするし、犬は犬で談志師匠並みに博識かつ口うるさい。キューブリックが撮っていたらなぁと、ふと思いもしたが、これはこれで『燃えよ!カンフー』みたいな味わいあり。 (丸目蔵人) --- 2006年01月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
製作・出演: アルヴィ・ムーア 監督・脚本: L.Q.ジョーンズ 原作: ハーラン・エリスン 撮影: ジョン・アーサー・モリル 音楽・声の出演: ティム・マッキンタイア 出演: ドン・ジョンソン/スザンヌ・ベントン/ジェイソン・ロバーズ/ヘレン・シンストン/チャールズ・マックグロー
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 2.35:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 英語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4523215015608
- 監督 : L・Q・ジョーンズ
- メディア形式 : 色, ワイドスクリーン, ドルビー
- 時間 : 1 時間 22 分
- 発売日 : 2005/11/26
- 出演 : ドン・ジョンソン, スザンヌ・ベントン, ジェイソン・ロバーズ
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 英語 (Mono)
- 販売元 : 紀伊國屋書店
- ASIN : B000BFLAB2
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 171,536位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,621位外国のアドベンチャー映画
- - 3,141位外国のSF映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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性欲&食欲の赴くままに歩いていく主役コンビの姿が
ある種の癒しと笑いを与えてくれる
異色のSF系冒険活劇であります。
まさに「欲望の絆」の1形態を示した作品であると言えるでしょう。
(残酷でありながらも心和む幕切れとなっている点も見逃せません。)
テレパシーで犬と話す少年の話なんですが、全体的に普通の面白さかな、という感じでした。
ところでこの少年、女とヤリたいだけなんですね・・・。まぁわからなくもないですけど・・・。
で、ラストが悪意に満ちていて、とてもじゃないけど好きにはなれませんでしたね、この映画・・・
原作はハーラン・エリスンによるネビュラ賞・中短編部門受賞作「少年と犬」(「世界の中心で愛を叫んだけもの」所収)。同年、ヒューゴー賞第二席にも入っている。エリスンは不良小説家としても数々の逸話を残す「反抗作家」の急先鋒で、デビュー作『喧嘩(でいり)』執筆の取材のために、不良少年のグループに潜入したというエピソードまであり、本作はそんなエリスンのバックグラウンドも反映されているような作品である。
映画は1975年製作。日本未公開。
第4次世界大戦後の、荒廃した未来。文明は退化し、人々は暴徒と化し、女性人口が激減した世界を舞台に、一人の若者と、テレパシー能力と知識を授けられた犬の旅を描く、一種のロードムービー。
ヴィック(ドン・ジョンソン)と相棒の犬ブラッド(声:ティム・マッキンタイア)は、荒廃した大地を、今日も食料を求めてさすらう日々。ある日ブラッドは「女」の匂いを嗅ぎとる。久々の女にありつける・・・と思ったヴィックは、彼女のねぐらに潜入し襲おうとするが、その美しさに、かつて抱いた事のない感情を抱く。その女性、クィラ(スザンヌ・ベントン)は、地下に平和な世界があり、そこには女性もたくさん暮らしているという。「地下」へ去っていたクィラの後を追って、ヴィックは制止するブラッドの忠告も聞かずに、地下世界に下りてゆくのだが・・・。
よく言われることだが、『マッドマックス2』の世界観を先取りしたかのような、核戦争後の荒廃した未来を描いたビジュアルが秀逸。原作は都市部を舞台にしているが、さすがにセットを作る予算はなかったらしく、荒野を舞台に、ぼろをまとった人々・・・という世界観に変更。これが効を奏して実にいい雰囲気を作り出している。タイヤを積み上げて、板を載せただけの住居や、寄せ集めで作られたガラクタ同然の車を、子分たちに曳かせる盗賊の首領。低予算を逆手にとった映画作りの妙は、CGで何でもできるようになってしまった現在では、もう観ることができない。こうした「珍品」は、'70〜'80年代特有の産物である。
地下世界に住む人々が、ピエロのような白塗りなのも一種の皮肉を感じさせる。
そして、生殖能力を失った男たちの代わりに、精子提供用の献体にされてしまう主人公。
「結婚」と言いながら、花嫁はウェディングドレスを着つつも、主人公はベッドに縛り付けられ、精子を絞りとられ、提供される精子を待つ花嫁たちの行列が並ぶ異様な光景は、ディストピアものとしても秀逸な演出だ(これは原作にはない描写)。金をかけたセットを作らなくても、CGゴテゴテのビジュアルを作らなくても、こうしたアイディアひとつで立派なSFができるのだ。
伝説になっている衝撃のラストも、下品でなく暗示的に描いていて、ブラックユーモアが効いていてグッド。
監督・脚本は、サム・ペキンパー組のバイプレイヤーで知られるL.Q.ジョーンズ。『ワイルドバンチ』の無教養な賞金稼ぎ・TCのイメージからは想像できない、実はとんでもない知性派なのだ。
主人公アルバートを演じたのは、後に『マイアミ・バイス』で主演する若きドン・ジョンソン。
相棒の犬・ブラッドを熱演した名犬は「タイガー」君。『名犬ラッシー』の第1シーズンにも関わったルー・シューマッハの動物プロダクション所属。残念ながらベンジーとは別のワンちゃんのようです。
あと、名優ジェイソン・ロバーズが、地下世界のリーダー役で出演している事も書き記しておきたい。
「荒廃した未来」と「ディストピア」をミックスしたSF的世界観を、無駄な金をかけずに見事なアイディアで創り上げた手腕に拍手。自主制作映画を志す若者は、ぜひこういう映画から手法を学んでほしい。
少年と犬が会話するシーンでは映像的に違和感も感じましたが、細かい事は抜きにして独特の世界観と妙な設定に魅入ってしまいました。
見終わった感想・・・
終始、悪ふざけの延長のような作品でしたが、このエンディングは中々良いです(結構スキです)。
ハーラン・エリスンの同名の原作は1969年ネビュラ賞中長編小説部門を受賞。
その映画化作品である本作は1976年にヒューゴー賞映像部門を受賞。
『スター・ウォーズ』の“タトゥイーン”のイメージを先取りしたような砂漠地帯と、地底に潜って暮らす人々のスノッブな描写は、プロアマ問わず‛80年代以降の未来世界SFに影響を与えていると思われる。
日本では劇場未公開ながら山城新伍・著『映画通のタネ本―語り明かしたかった37項』(青春出版社)の中に、司会を務めるTV番組のゲストにサム・ペキンパーがゲスト出演した際、
“「ワイルドバンチ」等に出演したL・Q・ジョーンズと『少年と犬』の監督は同一人物か?と尋ねたのがきっかけで、打ち解けることができた”
、という意味の記述がある。
少年を演じるのは後に『マイアミ・バイス』でブレイクする、若き日のドン・ジョンソン。
犬のブラッドの声は音楽を担当したミュージシャンのティム・マッキンタイヤが担当している
LD等のソフトから落としたかのようなザラっとした画質は決して良好とは言い難いものの、作品そのものの暴力的な世界のイメージには相応しいと思う。
物語の中盤廃墟の砂漠の廃墟の一角で上映されている、ボロボロになったブルーフィルムに縦横に走る、キズが妙に艶めかしく且つ懐かしい。
原作の良さが表現できていないと思う。