Amazonより
ニューヨークのセントラルパーク動物園に住むライオンのアレックス、シマウマのマーティ、キリンのメルマン、カバのグロリアは大の仲良し。こんな4匹がひょんなことからマダガスカル島の大自然の中で生きることになるが、初の野生生活に4匹は大わらわ。しかも腹を空かせたアレックスの野生の血が目覚め、マーティらは獲物の立場に……。
普通、動物が野生に帰るのは『フリー・ウィリー』などを代表するように“幸せ”な行為と考えられていた。それを逆手に取り、確かに幸せかもしれないが、その半面、命の危険はつきまとう現実を踏まえたところが斬新なアニメ。絵空事のハッピーエンドじゃないシニカルなネタ満載なのだ。でもそれがテロなどで明日のこともわからない、浮かれちゃいられない現代の空気にピッタリあっていて面白い。(横森文)
レビュー
"米で公開されるや、週末興収6,100万ドル突破。2週目には『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』を抑え、全米興収第1位に躍り出た。もちろん日本でも大ヒット。興収25億円を突破し、『シュレック2』を超えた。ドリームワークスの劇場アニメ、恐るべしだ!! 『アンツ』や『プリンス・オブ・エジプト』のころはどうなることかと思ったが、『シュレック』以来絶好調。2004年にはドリームワークスSKGから分社、今やドリームワークス・アニメーションは、品質保証付きブランドとして認知されているってわけだ。
な~んて業界向け分析はさておき、事実『マダガスカル』は面白い。ひょんなことから動物園を抜け出した4頭の動物(ライオン、カバ、シマウマ、キリン)が主人公。エアコンにエステ、サプリメント付きの都会の動物園で暮らしていた彼らが流れ着いたのは、なんとマダガスカル島。大自然を満喫する彼らだったが、ライオンのアレックスだけは悩みまくり。空腹のあまり友達がステーキ肉に見えてしまい、仲間から離れる決意をする……。前半は4頭の冒険を笑いたっぷりに描き、後半では自然の摂理に直面した彼らが困難を乗り越える姿を描く。フルCGアニメなのに、バーンとぶつかるとビヨ~ンと伸びる懐しい漫画的効果を出しているのが楽しい。また『キャスト・アウェイ』や『アメリカン・ビューティー』のパロディがちりばめられ、映画ファンをニヤリとさせる。そして何より注目すべきは日本語吹替の妙。昨今、著名人の起用が定着しているが、その中でも本作は絶品だ。玉木宏や柳沢慎吾らメイン・キャストはしごく上手いし、キツネザルを演じたおぎやはぎが最高! 盛りだくさんの映像特典のほか、ゲームも楽しいぞ。" (米田由美) --- 2006年01月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
製作: ミレーユ・ソリア 監督・脚本・声の出演: トム・マクグラス 監督・脚本: エリック・ダーネル 脚本: マーク・バートン/ビリー・フロリック 音楽: ハンス・ジマー 声の出演: ベン・スティラー/クリス・ロック/デヴィッド・シュワイマー/ジェイダ・ピンケット・スミス/サシャ・バロン・コーエン/セドリック・ジ・エンターテイナー/クリストファー・ナイツ/玉木宏/柳沢慎吾/岡田義徳/高島礼子/小木博明/矢作兼/柴田英嗣/山崎弘也
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)