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ヴェトナム戦争のさなか、米軍の水爆搭載機が日本近海の孤島に不時着。その捜索隊が島で目撃したものは、無数の毒虫の群れであった。某国の細菌科学者の研究によって増幅していった虫たちは、やがて次々と人間を襲いはじめていく…。
戦争、水爆、そして細菌兵器と、現代を脅かす恐怖をいちはやく取り入れて繰り広げられるSF怪奇映画。特撮映画のジャンルは後進であった松竹が、もっとも大胆かつ奇抜な発想で取り組んだ意欲作であろう。ドラマが島の中で繰り広げられるためにスケール感の乏しさは否めないが、人間の愚かしさが紡ぐ科学技術が世界そのものを崩壊していくというペシミスティックなテーマは、公開当時よりも今の方が、むしろ真に迫るものがあるだろう。監督の二本松嘉瑞は本作と『宇宙大怪獣ギララ』という2本の松竹特撮映画の演出で、SF映画史にその名を刻まれる存在となった。(的田也寸志)
レビュー
製作: 小角恒雄 監督: 二本松嘉瑞 原案: 天田欽元 脚本: 高久進 撮影: 平瀬静雄/篠村荘三郎 美術: 芳野尹孝 照明: 青本辰夫 録音: 中村寛 調音: 松本隆司 編集: 寺田昭光 音楽: 菊池俊輔 出演: 園井啓介/川津祐介/新藤恵美/瞳麗子/キャシー・ホーラン/ロルフ・ジェッサー/チコ・ローランド/園江梨子
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)