スウェーデンのラジカル・トラッドバンド、ガルマルナの4th。2001作
前作で、ある種先鋭トラッドの究極まで行き着いた彼らの次のアルバムは
中世の女性作曲家、ヒルデガルド・フォン・ビンゲンの楽曲のアレンジという異色の作品となった。
修道女として生きていたというヒンゲンの曲は、どこか宗教曲な崇高さがあり、
それをGARMARNA得意の現代的なアレンジを駆使して再構成している。
単旋律で作られている原曲を、デジタルなパーカッションアレンジなどで上手くリズミカルさをつくり、
ぱっと聴きには音の薄い印象であるが、これが12世紀の修道音楽であることを想像すれば、
900年の時を超えて形を変えて甦ったこのサウンドに神妙な感動を覚えもする。