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ELPのキース・エマーソンが率いていたバンドということで、興味を持って聴きましたが、聴けば聴くほどこのバンドの独特の魅力にとらわれました。そういう感想を持つ人が世界中に少なからずいるようです。
このアルバムはナイスとしては3枚目で、ジャズ・シンガーのバックバンドから開始し、最初はポップスっぽい曲をやっていましたが、だんだんプログレッシブロック風に発展したころのアルバムで、ナイスのアルバムとしてベスト・アルバムに上げる人も多いです。
なので、ナイスの入門CDといえると思います。
シンセサイザーを使っていない分、様々な奏法をピアノ、ドラム。パーカッション、ギターで試しています。シンセサイザーはもう聞き飽きている感の21世紀リスナーには、むしろ新鮮な感じもします。
キース・エマーソンのキーボード・プレイはELP時代を予感させる卓越したものですが、ピアノ演奏は、ナイス時代の方が多くの曲でやっていているし、奏法もいろいろ試していてより堪能できると思います。
全体的に、ELPよりもジャズに近いサウンドで、ジャズ好きの人にはお勧めです。
個人的には、ナイスの18番の「ロンド」、「アメリカ」、その他のクラシックのアダプテーションはあまり好きでなく、このCDではボブ・ディランのShe Belongs To Meとティム・ハーディンの「夢を追って」、オリジナル曲のFor Exampleがお気に入りです。
このCDは後半2曲がライブですが、ナイスはライブでの演奏がスタジオ録音より圧倒的にいいです。なので、このCDを聴いて気に入っても気に入らなくても、ナイスのライブ演奏、CD「エレジー」や他のライブビデオを見るとより楽しめると思います。
ナイスは、単なるELPの前身でなく、キング・クリムゾンに勝るとも劣らないプログレッシブ・ロックのパイオニア・バンドとして、もっと評価されるべきだとは思います。
